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【完結】異世界転生してモンスターを倒してそこそこ成功したので故郷に帰ったら、幼なじみを奴隷として買う事になった  作者: よぎそーと
第7章

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145回 皆で作る初めての冬 3

 思いつきと言えば思いつきである。

 何か考えがあるというわけでもなかった。

 だが、自分のよく知らない所の話を聞いて、少し興味がわいた。

 幸い、今は頻繁に外に行くわけではない。

 生活費の消耗を抑える程度にモンスターを倒しにいくが、それほど熱心にやるわけではない。

 時間に多少の余裕はある。

 だからだろう。

 ミオ達の仕事場に足を向ける気力があったのは。



「こっちだよ」

「へえ」

 始めてというわけではないが、そう何度も足を運ぶわけではない水場にやってくる。

 井戸ではなく、近くの川から水道を通して水を流し込んできている。

 途中で濾過器を通して砂や濃い、目立った汚れなどを取り除けるようにして。

 水道の出口には水を止めるための栓があり、流しに通じている。

 その水を流す先には大きな穴が掘られており、板で蓋がされていた。

 使い終わった水はその穴に流し込み、土に吸収されるのに任せている。

 排水を考えると非常に効率が悪い。

 今までは人数が少なかったし、使う水の量もそれほどではなかったからどうにかなっていたのだろう。

 だが、これからを考えるとこのままというわけにはいかない。

「これはさすがにどうにかしないとな」

「そう思うでしょ」

 ミオの言葉に頷くしかなかった。



 早速タカヒロは他の者達を呼び集めた。

 水場の排水を良くするために。

「まずはここからどうにかしていこう」

 そう言って排水溝の設置を決定していく。

 他の者達にも異論はなかった。

「最初はこんなもんだろうな」

「村の外まで排水先を作ればいいだけだし」

 全員でやればそれほど手間もかからない。

 また、モンスター退治以外での共同作業の練習にもなる。

「それじゃ、まずは絵図面でも引くか」

 その為にも正確な測量が必要になっていく。

「まあ、そこまで気合い入れなくてもいいから。

 まずはこの水場から外までの排水路が出来ればいい」

「はいよ」

 頷いた測量技術修得者は、どう見てもやる気満々であった。



 なお、水場は村の外れに近いところにあったので、それほど村の区画にも影響は出ない。

 外から引き込む関係上、それほど村の中にまで水道を引き込めなかったからである。

 なので、普段使うとすると結構不便な場所にある。

 しかしこれが逆に、排水溝を施設するための距離を短くしてくれた。

 何せ村の外れに近いところにあるので、村の外まで排水溝を引くにしてもそれほど距離があるわけでもない。

 作業量はかなり少なくなる。

 皆でやる最初の施設工事としては実に都合が良かった。

 それでもやはり最初の作業なので、どうしても色々と手間取りもした。

 それを含めても良い経験にはなっていくのだが。

「思ったようにはいかないか」

 まだまだ技術レベルが低いのもあるが、七転八倒しながらの作業になっていく。

 しかし、それもまた良いと思えた。

 こうした失敗が今後に活かせるのならば。

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