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【完結】異世界転生してモンスターを倒してそこそこ成功したので故郷に帰ったら、幼なじみを奴隷として買う事になった  作者: よぎそーと
第6章

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126回 これからについて、それぞれ考えていく

 春から秋にかけては生活費と経験値を稼ぐ。

 冬場には村の開発などに注力する。

 また、3年後にはそれなりの技術レベルにして、本格的な開発に乗り出す。

 ──概ねこんな方針が決まっていった。



 そうしてるうちに寒さも厳しくなっていく。

 冬の最も寒い時期に突入していこうという頃だ。

 この村においてそれがどれ程になるのか?

 それを実地で確かめる事になる。

 近隣にある義勇兵の駐留場所などからだいたいの気候は聞いているが、それだけでは分からない事もある。

 防寒対策なども充分とは言い難いものもあり、タカヒロ達はどうしても不安を抱いていた。

 果たして上手く乗り切れるのかと。

 もっとも、今更どうしようもない事でもある。

「なるようになれ、だな」

 タカヒロをはじめとして、ほとんどの者がそうやって開き直っていた。

 何かあったとしても、それはどうしようもない事と思って受け止めるしかないと。



 幸いにしてそれほど厳しい事もなく冬はすぎていく。

 寒さはさすがにこたえるが、極端に冷えるというわけでもない。

 この冬だけかもしれないが、思った以上に悲惨な事にはならなかった。

 もちろん、これより酷い状況もありえるので油断は出来ない。

 今後も防寒対策を始めとした改善はしていかねばならないだろう。



 他にも改善・改修するべきところが見えてくる。

 それらを一つ一つ書き留めて今後の課題としていく。

 積み重なる問題は数多く、いつになれば解決するのかも分からない。

 だが、出て来た問題を一つ一つ解消する事で先に繋がっていくと誰もが思っていた。

 その為に必要な技術も資材も金も用意せねばならないにしても。



 それでも皆、春に向かって期待や希望を抱いていく。

 寒さを切り抜ければまた温かい季節がやってくる。

 そうなれば今より活動しやすくなる。

 経験値も金も稼いでその先を目指していく事が出来るようになるはずだ。

 この中では若手に入る者達は、来年は自分達の家を持とうと思っている。

 ついでに奴隷(という嫁さん候補)を手に入れようとも。

 欲望に忠実すぎる気がしないでもないが、目指すものがあるのは良い事だろう。



 古株(という程でもないが)は新たな技術や魔術の修得を考えていく。

 今までとは違った方向への成長となるので誰もがこの先どうなるのかと考えている。

 何にせよ必要な能力になるので、身につけるのはやぶさかではない。

 なのだが、今までと違う事に手を出すので緊張もする。

 これを身につけたら何がどうなるのだろうという不安もある。

 無駄になるような事は無いのだが、経験した事のない分野というのは色々と戸惑うものだ。

 特に長年義勇兵をやってきたトシノリなどは、自分に何が出来るのやらと思っている。

 それでもこの先の為に、新たな第一歩を踏み出していかねばならない。

 本当にこれが転機になるだろうと思いながら。



 そしてタカヒロである。

(春か……)

 温かくなってからすぐにというわけではないが、そろそろ本気で考えねばならない。

 いつまでも待たせるつもりはないし、なるべく早く決着をつけておきたい。

 先立つものが必要なので、時期はずれこむだろうが、それでも来年以内に済ませておこうと思っている。

(夏……は忙しいだろうし。

 秋、冬近くになるかな)

 モンスター退治による稼ぎを考えると、温かい時期は控えるしかない。

 やるなら、それらが落ち着いた頃になるだろうと考えていた。

(借りた金の返済とか、必要な準備を考えると、やっぱりそれくらいになるか)

 村の事でもかなりの仕事が発生するはずである。

 新人も家を建てたり奴隷を買ってくるはずだ。

 それらの手配や対処を考えると、そうそう余裕も無さそうに思えた。

 それに、モンスター退治が忙しい、つまりは書き入れ時に他の事で穴をあけるわけにもいかない。

 寒くなって活動に制限が加わる時期まで待つのが無難であった。

(それになあ……)

 一番の理由は、自分達の準備である。

 色々と省くにしても、外す事が出来ない大事な物は自分で用意したかった。

(結構高いからな、白無垢)

 何はなくとも、これだけは自分の力で用意したい。

 そう思うタカヒロの、男の意地である。

 だからこそ、金を貯めるしかない。

(頑張らないと)

 町の仕立屋に聞いた値段を思い浮かべ、気合いを入れていった。

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