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117回 これが村の今後を決めていく決定事項になっていく

「出来れば早めに生活が楽になるようにしたい。

 急いで発展させたいとも思う。

 けど、そこまで急いで発展させて問題が起こったら面倒だ。

 だから、本格的な作業とかは次の世代に任せたいと思う。

 俺達は、俺達の出来る範囲でその下準備を進めていこう」

「なるほど」

「それも一理あるな」

「揉めるのはなあ……」

 全員、タカヒロの言いたい事を理解していった。

 確かに人手は欲しい。

 すぐにでも現状を良くしていきたい。

 だが、その為に面倒を注入するつもりにはなれなかった。

「充分とは言えないけど、今だってどうにか生活は出来る。

 少しずつだけど、生活も良くなってる。

 今はこの状況を保っていこう」

 反対の声はない。

 タカヒロの言葉に全員頷いた。



「でも、だったら大将からがんばってもらわねえと」

「そうっすね。

 まず最初の次世代を作ってもらわないと」

「責任重大ですよ、大将」

「早めに嬢ちゃん、いや、姐さんに仕込まないとのお」

 話が終わった途端にそんな声が上がってきた。

「頑張って俺達最初の子供を作ってください」

「応援してます」

「なんならこれから朝から晩までしっぽりといっててください」

 何一つ心温まらない戯言を聞いて、タカヒロはスコップを取り出した。



 とにもかくにも方針は決まった。

 村の方はこれから少しずつ形にしていく。

 焦らず確実に。

 それが決まった事でこれからやる事も考えられていった。

 とにもかくにも生活環境をととのえるというのは変わらない。

 これからも必要な設備や機器を揃えていく。

 だが、時間をかけてじっくりとやっていく事になった。

 田畑の手入れはそれからになるだろうとも。

 子供達が生まれて育って、働き手になるまではどうにも出来ないのだから。

 小さいとはいえ、田畑はそれなりの大きさがある。

 今の人数ではどうしようもない。

 それまではモンスターを倒して稼いでいくしかない。

 手間のかかる事だが、それでどうにかするしかなかった。



(何にしても)

 これからも忙しいのは確かである。

 奴隷の購入というか、人を増やしていく事にはなるだろう。

 それらの世話は購入者の責任である。

 だが、確実に増えていくはずのそれらの居場所を作らせねばならない。

(実質的には嫁だしな)

 奴隷の購入であるのだが、目的を考えればそうなる。

 その居場所を作ってやらねばならない。

(あと、色々と条件も考えておかないと)

 購入にあたって、相手の状況をしっかりと確認させておこうと考えていた。

 好んで奴隷に墜ちる者はいない。

 中には恋人や婚約者、配偶者がいた者だっているかもしれない。

 さすがにそういった者達に手を出さないようには気をつけておきたかった。

 さすがにそういった事情の者に手を出すのは後味が悪すぎる。

 巡り巡って面倒を呼び込む事にもなりかねない。

 可能な限りそういった事情のない者を選んでもらいたかった。

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