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腐った乙女と俺様イケメン不良  作者: 真下地浩也
第三章  高校3年生5月
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こどもの日に動物園ですか!?その2

 無意識に蓮へ喧嘩を売るバカつき。



 気がつくとブックマークが70件超えていました!

 

 一人で驚喜しました!


 ありがとうございます!

 これからも高槻と騒がしい仲間達をよろしくお願い致します!



 ※更新が一か月開いてしまってすみませんでした。

  いいわけは活動報告でさせてもらいます。


  諸事情で今まで以上に不定期更新になるかもしれませんので、ご了承ください。

 ただいま目の前に信じられない光景が広がっている。


「ママ、トラさんいないよ?」


「なんで岩の後ろに隠れてるの?」


 そう!名も知らぬ少年・幼女達のいう通り、動物達がまるで恐ろしい何かから隠れるように、全く姿を見せないのだ。


 あるものは岩陰に。

 またあるものは木の影に。


 まるで野生に戻ったかのように気配を消して、背景と一体化している。


 いやいや!?

 動物園でそういうの求めてないから!?


 というツッコミは彼らには届かない。


「ねーねー、憩」

 

 隣に立っていた薺ちゃんにシャツの袖を引かれて、目線を合わせる。

 

「どうしたの、薺ちゃん?」

 

「今日は動物達の休日なの?」

 

 そう思ってしまうのも仕方ないことなのかもしれない。

 

 でも私には全力で仕事をしているように見えよ。

 

 どう答えるか悩んでいると葉山様が助けてくれた。


「そんなわけないでしょ。もしそうなら入れないわよ」


 もっともです。

 反論の余地すらないのはさすがですね。


「じゃあなんで動物達は隠れてるの?」

 

 確かに。動物園には隠れるような危険性はないはず。

 

「それは多分、正義のせいかな」


 へっ?四分一様のせい?

 一体どういう意味ですか?


「あ、忘れてた」


 四分一様は心当たりがあるらしい。


「動物達は正義の強さがわかるみたいでね、近づくと逃げるか隠れてしまうんだよ」

 

 肉食動物にまで恐れられるレベルって、ほんとに四分一様は何者なんですか!?


「そういえば中学の修学旅行で動物園の評判が悪かったけど正義のせいだったのね」


 あれ?まるで今知ったみたいな口調だ。


 もしかして葉山様は四分一様と中学生の頃は仲良くなかったのかな?


 なら向井様達も葉山様と仲良くなかったってこと?


 向井様達の関係がよくわからない。


 同じ中学校だったっていうことは噂で聞いたけど、それ以上の詳しいことは何も知らないんだよね。


 今まで興味もなかったし……。

 

 でも私だけが知らないってことを寂しいと思ってしまう。


 この気持ちは春休みに葉ちゃんと会った時と同じ。


 知らなくて当然なのにどうしてこんな気持ちになるんだろう。


「深入りするんじゃないわよ」


 気づいたらうつむいていたみたい。

 声の近さに顔をあげると葉山様と目が合った。


「この関係は今だけよ。アンタと私達の住む世界は違うんだから」


 私にだけ耳打ちされた突き放すような言葉にツキンと胸の奥が痛くなった。


 葉山様のいうことはもっともで。 

 なのに私は頷くことができなかった。


「憩、行こう」


 気のせいかもしれないけど、四分一様は私を気遣っているみたいに見えた。


「はい!次はどこに行きますか?」


 私は今、笑えているんだろうか?


「次はモルモットね!」


「うさぎがいい!」


 薺ちゃんと菘ちゃんが顔を合せて、いい争う。


「それならふれあいコーナーに行けばいいでしょ。そこなら両方いるし、触ることも出来るわよ」


 葉山様が呆れたように二人の中に入り、喧嘩を仲裁した。


 二人は小学五年生で十歳、蓬ちゃんは小学一年生で五歳らしい。


 蓬ちゃんを見て思わず、『葉山様の娘さんですか!?』と、いってしまった時の葉山様の顔は般若よりも怖かった。


 普段から色気ただ漏れの葉山様なら子どもの一人や二人いてもおかしくなさそう。

 噂でも向井様の次くらいに女性関係が多いって聞いたことがある。


 だけど葉山様は噂とは違って無責任な人じゃないってわかった。

 薺ちゃん達に向ける態度は優しくて厳しい妹思いのお兄ちゃんそのものだ。


 葉山様の学校では見られない貴重な姿に少しだけ心が軽くなった。


 Q.休日の過ごし方は?


パーヴェル=アウリオン「孤児院の子ども達に会いに行ったり、教会に行ったりして過ごしている」


Q.好きなタイプ(恋愛対象)は?


パーヴェル=アウリオン「考えたこともなかった。俺のような存在を好きになるものを想像したこともない。そうだな……灯火と清水のように互いに支え合えるそんな人と出会えたらいいと思う」

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