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腐った乙女と俺様イケメン不良  作者: 真下地浩也
第四章  高校3年生6月
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高校イベントといえば文化祭ですか!?その12

 “アキラ”って!


 あの十代から二十代を中心に人気のあるモデルですよね!?

 

 しかも、去年の十代・二十代の男子モデルランキングで葉山様を押さえてナンバーワンになったほどの人気!


 容姿は自然な茶色の髪と、大きな目にはっきりとした二重!


 身長は葉山様とほぼ同じだけど、アキラの方が細身らしい!


 好奇心旺盛な性格と相まって猫みたいってよくいわれてるんだよね。


 え?なんでこんなに彼について詳しいかって?


 それは葉山様と同じ事務所だからだよ!


 噂では葉山様と仲がいいらしいんだけど、なぜかものすごく嫌そうな顔をされてますね。


 まさか嫌よ、嫌よも好きな……はい。

 すみません。調子にのりました。


 だから葉山様!

 そんな今にも凍えそうな目でにらまないでください!


 葉山様がこんな反応するってことは、実際はアキラ様が一方に絡んでるだけなのかな?


 もちろん、性的な意味じゃなくて、自分と性格の違う人に話しかけるみたいな感じ。


 葉山様はアキラ様と逆の性格で、飄々としてて色気があふれ出てますね。


 あと口は悪いけど、兄弟が多いからか、けっこう面倒見のいい人ですし。


 まあ、お二人のことは部外者の私にはわからないこともあるんでしょう。


 それはそれでおいしい設定……な、なんーて!

 もちろん、冗談ですよ!

 

 だから葉山様!道端のゴミを見るような目でこっちを見ないでください!


 さすがに心が折れますよ!?


 ま、まあそれはさておき。


 なんでこのタイミングでアキラ様が出てきたんだろう?


 まさかアキラ様が大人気新人歌手?


 でもアキラ様が歌手デビューしたとか聞いたことないんだけどなあ?


 それに葉ちゃんが今ドキモデルに興味あるとは思わないんだよね。


 むしろそういう人達がアニメに出てると『ド素人使ってんじゃねえ!声優使えよ!原作への冒涜か!?』ってキレてたし。


「はあ?あんただれだ?邪魔すんなよ」


 さっきとは違う意味で会場が静かになった。


 よ、葉ちゃん!?

 ここでもごーいんぐまいうぇいだね!?


 でもね、このタイミングでそれをいったらまずいよ!


 アキラ様ファンに殺されちゃうよ!?


「くっ。さすが眠りの画伯。興味のないことはすべて忘れるという噂は本当だったんだ。この僕のことを知らないなんて」


 葉ちゃんと永崎くんと対峙するように立っていたアキラ様は大袈裟なくらいに悔しそうな顔をする。


 葉ちゃん……まさか今でも授業中に寝てたり、同人誌を描いたりしてるの?


 県内でも一、二を争う進学校でそんなことをしてるなんて中学時代からブレナイなあ……。

 

「でもそんな君でもこの二人は知ってるはずだよ!」


 アキラ様が指差したのは白い壁。


 いやただの白い壁じゃない!?

 障子のように紙でできた壁に浮かぶシルエットは……まさか!? 


 答えにたどり着く前に、派手に飛び蹴りで壁をぶちまけて飛び出して来たのは……さっき別れたばかりの"アキ様とシン様"だった。


 また会おうっていわれたけど、まさかこういう風に会えるなんて誰が想像出来るだろうか?


 いいや、誰も想像出来ない!


 だって今まさに会場中がこの状況について行けずに、口半開きだもの!


「初めまして!歌手のフォールと」


「その人生のパートナーのnewです!」


 華麗に着地を決めた二人は立ち上がり、いたずらが決まった子供のようにニヤリと笑う。


 その表情素敵すぎる!?

 撮影禁止なことが悔やまれる。


 仕方ない!心のカメラに全力で記憶しておかなくちゃ!


「フォール様とnew様に会えるなんてこの学校に来て初めてよかったと思えたわ」


 葉ちゃんが感動を噛みしめるようにしみじみと呟いた。

 

 隣で永崎くんが呆れたような顔で見てるけど、私も同じ気持ちです!


 お二人のライブを見られるだけでも一生物なのに、文化祭で会えちゃうなんて歴史的瞬間に立ち会った並みの感動だよ!


 誘ってくれた葉ちゃんには一生頭が上がらない!


 ああ!そうだ!今日をお二人に会えた記念日にして毎年祝わおう!


「さすがに二人のことは知っていたようだね。二人は年上だけど後輩で」


「一生のお願いです!サインください!」


 葉ちゃんはアキラ様を無視して、二人にサインを求める。


 その色紙とサインペンどこから出したの!?

 

 葉ちゃん、ずるい!お二人のサインなら私も欲しい!

 

「悪いがサインは後で時間をとっているからその時にしてくれないか?」


 アキ様がやんわりと、しかし、はっきりと断る。

 

 そうですよね。ここはライブ会場じゃないからサイン会はなし……ってやるんですか!?


「ほ、ホントにいただいてもいいんですか!?」


「もちろん。君だけじゃなくて他の人もあげるよ」


「ありがとうございます!」


 葉ちゃんが滅多にみせない最高の笑顔でガッツポーズをする。


 ファンサービス最高かよ!

 もう!もう!一生お二人について行きます!


 お二人が尊すぎて、涙が出てきた。


 神はここに降臨されておりまする。


 感動に打ち震えている私にアキラ様は笑顔で爆弾を落とした。


「さらにさらに!今年のゲストはもう一人!俺と同じ事務所のアレンだよ!」

 

 ……え?

 葉山様なら私の隣に座ってますけど?


 一年ぶり以上の投稿は緊張します。

 

 年末が近づいておりますが、ぼちぼち更新できたらと思います。

 これからも高槻達をよろしくお願いいたします。

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