初めての地球 2
俺たちが司祭さんに連れられ、入った部屋は長いテーブルやイスなどが並べられている食堂だった。
「少し、お待ち下さい。只今、食事の用意をいたします。」
そう言い残し、司祭さんは食堂を出ていった。残された俺と美咲は今、置かれている状況について話し合う事にした。
「お兄ちゃん、これからどうする?」
「どうするたって、とりあえず司祭さんの話を聞いてからじゃないとないとも言えないよ。それに、俺たちをここに呼んだ理由も気になるしなぁ~」
「そうだよね、とりあえず話しを聞かないとね」
俺たちがこんな話しをしているうちに、司祭さんがやって来た。
「お待たせいたしました。どうぞ、召し上がって下さい。」
俺たちは目の前に並べられた食事に驚きを隠せなかった。なぜなら、想像以上に豪華な食事だったからだ。
「こんな、豪華な食事を頂いてもいいんですか!?」
「もちろんでございます、さぁ、冷めないうちに召し上がって下さい。」
「いただきまーす」
「いただきまーす」
俺と美咲は1口食べた瞬間
「う、うまーい!!」
「お、おいしーい!!」
同時に賞賛を声を上げていた。
この食事はまるで一流ホテルの味といっても過言でもないぐらいの美味しさで思わず叫んでしまった。
「お口に合ったようでなりよりでごさいます」
司祭さんは俺たちの様子を見ながら微笑んでいたが、ふと思い出したように真顔になり、口を開いた。
「さっそくですが、本題に入ってもよろしいでしょうか?」
俺と美咲は互いに目配せをしうなずいた。
「はい、お願いします。」
「では、翔太様と美咲様をこちらの世界にお呼びした理由を説明させていただきます。わからないことがありましたら、その都度聞いて下さい。」
「実は、今から約1年前金星人たちが地球へ侵略をしてきました。」
「金星とはなんですか?」
「金星とはこの地球の近くにある別の星で我々とは異なる文明を持ってる人型の生物が住んでいる星です。」
「わかりました、説明を続けて下さい。」
「その金星人たちの文明は我々地球の文明より進んでいるものだったため、奴らが使っている兵器はとても強く我々の兵器ではたちうちできないものでした。そのため、金星人たちの侵略を止めることが出来ずにいます。この状況を打破するために地球全体で協力して作られたのが『地球防衛軍団』です。この『地球防衛軍団』の構成員は約1億人いますが、それをもってしても、金星人たちの侵略を遅める事には成功しましたが、止めることは出来ませんでした。」
「今、地球はどのくらい侵略がされているですか?」
「ーーー全体の7割近く侵略されてしまいました・・・」
「7割!?」
「はい、このままで行きますとあと3ヶ月ほどで地球全体が金星人に支配されてしまうことになります。そこで、我々は翔太様と美咲様をお呼びしたのです。どうか、地球を助けて下さいませ。」
「なるほど、これは絶対絶命の大ピンチってやつかー。助けてやりたいのは山々なんだけど、たった2人だけでは無理でしょー」
「だよね、お兄ちゃん。私も助けてあげたいんだけど、2人だけでは流石に厳しすぎだよー。ごめんねー」
「ってことで、俺たちだけでは助けられないから本当に悪いんだけど、もとの世界へ帰してくれる?」
「あー、そろそろ休み時間終わっちゃうかもー!大変!!授業に遅れちゃうよー!」
「・・・・・・」
「どうした?司祭さん、俺たちをもとの世界へ帰してくれよ」
この時は俺は猛烈に嫌な予感がした。まさかね・・・
「ーーー大変申し上げにくいんですが、翔太様と美咲様をもとの世界へ帰すことは出来ないのです。本当に申し訳ごさいません。」
「えぇーーー!!」
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