ご主人(マスター)生活(ライフ)を始めよう
一話かけ次第の投稿となりますが読んでもらえれば嬉しいです。
目が覚めると、そこは知らない場所だった。
「は?」
ここはどこだ?
起き上がろうとするが、手足が拘束されている。
「・・・・・・・・・」
拘束された手足をじっくり眺めてから大きく息を吸って叫ぶ
「なんじゃこりゃっっーーーーーーーー!!!!!!!」
「#*+$€@/-¥&=###\(>×<"")/$」
急に出てきた月並みな女の子が何か言っているがサッパリわからない。
なんというか本当にどこにでもいそうな不細工というわけでもなく、飛び抜けて可愛いわけでもない黒髪の子。
話が通じるかどうかはわからないがとりあえず、
「とりあえずこれ外してくれないかな?」
と日本語で聞いた。
「@/-¥¥&+(^<^)///?\;€=%"32$$」
またもや意味不明な言葉。
どこの言葉だろうか。
「えっと〜、できれば日本語でお願いします」
また日本語。
「-¥&{}>===$<!」
何か呟いた後、
「なるほど、私の言葉がわからないんだ、あなた!」
と見下したように言う。
「わかるかよそんなの!!」
て、あれ?何か違和感がある。
「何か引っかかるんだけど、なんだと思う?」
「知らな〜い」
なんか言い方がむかつく。
「変な言葉話すくせに」
「変?私の言葉今変だった?」
「いやその前の事」
少女はしばらく思考した後
「変な言葉ってなに!!」
「うわっ!」
いきなり身を乗り出して来た。
ビックリしたじゃないか。
「あのね、さっきのは私の星の言葉なのっ!わかるっ?変な言葉じゃないのっ!」
らしい。
・・・・・・・・・・私の・・星?
どういうこと?
「ここって地球だよね」
「地球なんかと一緒にしないでよ。ここは私の生まれ育った星よ」
ちなみに星の名前は地球人では発音できない名前らしい。
少女はプライドを傷つけられたような顔で、(いや、実際傷ついたんだろうが)こちらを睨む。
「で、本題なんだけど」
「脈絡ないわねあなた。で、なによ」
「うん、これ外して」
できるだけ媚びるように言ってみた。
「却下」
即答された。
「なんで?」
「これからあなたを奴隷にするから」
少女は満面の笑みで言い放った。
「・・・・・却下」
「無し」
却下できないらしい。
「なんで僕が奴隷に?」
「なんでってそんなの決まってるじゃない。地球は私たちの星の奴隷育成地なんだから」
「は?」
「ほら、そっちでも行方不明者とか出てない?その人達は今奴隷として暮らしてるの」
「・・・・・で、僕もそれになるの?」
「猿にしては頭がいいのね」
なんかむかつく言い方だった。
「猿と人間がどうみたら一緒なんだよ」
「そうね、わかりやすく言えばクマが出た時そのクマがどんな種類のクマかいちいち考える?」
「いや」
「それと同じで猿もあなた達も類人猿という括りでいけば猿でしょ?」
意味のわからない理屈だった。
「そういえば君妙に地球に詳しいね」
「しょりゃ私たちは万能だから」
「・・・・・・・・・」
自分で自分を万能という人間に限ってどこか抜けているものなんだよな〜。
「そろそろいいかしら?」
「いいってなにが?」
「奴隷化してもいいかって聞いてるの」
「ダメですっ!」
「この注射器の薬を打てばあなたは未来永劫私の言うことに逆らえなくなるけど本当にいいの?」
「ダメたってばっ!」
「あなたに選択権はないっ!!!!!!!」
「なら聞くなよっ!!!!!!!」
『ズルっ』
『プス』
『ピー』
刺さったそして中の薬が身体に入っていく。
「っ!!」
声が少し漏れた。
その少女のだけどね。
事実を言えば、僕を奴隷化しようとした少女に注射器が刺さっていた。
「・・・・・・大丈夫か?」
「・・・・・・痛い」
涙目で立ち上がった少女は僕に向かって正面から言った
「よろしくお願いします。ご主人様っ!」
と。
「つまりこの薬は打ってら最初にみた相手をご主人様として絶対に逆らえなくする薬だったと?」
とりあえず拘束を解いてもらった僕はあの後少女の話した内容をまとめた。
「そ、そういうことでしゅ」
涙を堪えているのか語尾がおかしくなっている。
「・・・・・・・奴隷解放とかできないの?」
「はい。あなたが死ぬか私が死ぬかしないとできません。ついでに言えば私はご主人を殺すことも、自殺することもできません」
「地球に帰りたい」
「かしこまりました」
どうやら本当に僕はこの月並みな少女のご主人様になったらしい。
ぜひ第二話もよろしくお願いします。