6 旅立ち準備
ザザ達は、明後日の夜明けまで交代で見張りをする言って、一匹ずつここに残ることにしたようだ。
俺達から少し離れたところに居座っわている。
ウィンが動けないことを知っているからか、のんびりと欠伸をして、今は寝ているようだ。
『ウィン、母さん。必ず戻るから』
『ええ…。気を付けるのよ』
『バズ……ごめんな』
『謝るなよ!ウィン……あっ!そうだ』
俺は思いついた。当て木をすればいい!
神経をやられていた場合に備えておく必要がある。
それに、傷口が悪化しないように、固定しておくことは良いことだろう。
万が一だが、ウィンが動かなきゃいけない状況になった時の為に、今出来ることをしておく。
『ちょっと、待ってて』
俺は、ハイエナにバレないよう、ちょうどいい長さの枝と、それを縛る紐代わりになりそうな、長い繊維の草を見つけてきた。
『バズ……これは、何?』
『これはだな。こうしてっと…、母さん!ちょっとここ足で押さえてて!ウィンは、この草の端っこをしっかり咥えてくれ』
2人にも協力してもらい、ウィンの足に当て木をあてて、固定する。
『っよし!これで、少しは立てるかも。ウィン、痛みはどうだ?大丈夫そうなら、ゆっくり立ってみてくれ』
『……うん。分かった』
そーっと、よろけながらもウィンが立ち上がることが出来た。
『よし。ゆっくり数歩だけ歩いてみてくれ。ゆっくりだぞ』
『あぁ』
ウィンが当て木がしてある足を動かしてみる。ぎこちない動きだが、どうやら動かせるようだ。……よかった。
『ウィン、これは保険だ。いざと言う時に少しでも動けるようにな。だが、チーターの俺達が全速力で走ると、恐らく壊れてしまうと思うから気を付けて。もし……俺が万が一帰ってこれない時には、どうにか逃げて、……必ず生き残れよ』
『ああ………バズ、ありがとう…ごめんな』
ウィンはクッと泣きながら言うから、俺も貰い泣きしてしまった。2人で額と額を擦り合わせる。
『バズ……、貴方これ何処で覚えたの?』
母が俺達の様子を見守りながらも、当然と言えば当然の質問をしてきた。
ギグっとするも……どこまで話していいのやら。
転生者だって言ってもチーター界隈で通じるのか?




