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プロローグ
大学生に必要なものは何であるか。勉強、仲間、熱情、怠惰、楽な講義を選び取る能力、将来のビジョン。考えられるものは幾つもあり、実践どれもこれもあって損はない代物ではあるが、いずれも真の答えには抵触していない。
では真の答えとは。勿体ぶらずにサクッと言おう。それはお金であり、アルバイトである。拍子抜けしたそこの君たち、待ちたまえ。大学生ともなったら、それも実の息子に苦労させるためにわざわざ仕送りを惜しむ親の元に生まれたら、生活のために、或いは己の欲望のためにバイトせざるを得ないのが真実なのだ。より良い効用、より深い満足を得ようと思ったら、より多くのお金が必要なのが資本主義社会の現実である。
ではまた質問。実の良いバイトとは何であるか。飲食、塾講師、小売販売員、配達員、設営スタッフ等々。これまた様々考えられ、更には日勤に夜勤、短期に長期に単発と、働き方も数多の種類がある。そんな中で私の出した答えは何であるか。それは今からの物語中で披瀝させて頂く。身のある、実のあると言われると、すぐに金を想起する卑しき諸君よ、実は私もそうであった。




