新大阪での真相
いつも読んで下さってありがとうございます。
今回はストーカー、ヤンデレ?の話しを含みます。
新大阪に着いた。
しばらくするとルイから連絡があり、今コナーとカフェにいるのでこちらに来て欲しいと連絡が来た。
私はシロリアンを両腕でお腹の辺りで抱え、カフェへ向かう。
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そこはカウンターになっており、カフェというよりバーのように感じる。
カウンターの向こうにはシャツとベストを着たバーテンダーが1人いるが、リアルなAIか人間なのかは分からない。
コナーが座っている隣の奥の席に座っていたルイが立ち上がり、頭を下げ挨拶した。
「アリアさん、お久しぶりです。
迷惑をおかけしてすみません。引き留めて下さってありがとうございました。」
「いえ、たいしたことはしていません。」
私は返答するが、揉めてから始めて会うので直接会うと気まずかった。
カウンターのコナーの隣に座ってマスターにオレンジジュースを頼んだ。
ルイは座り直した。
席順で言うとルイ、コナー、私の順番に座っている。
コナーがルイに話しかけた。
「ねー言わないの?」
「今から話します。」
ルイが返事をして話し出す。
「アリアさん、…いえ、ヤコマさん。
これから話すことは驚いてすぐ理解出来ないかもしれませんが、真実です。
シロリアンは私、ルイなんです。」
何でルイは私の本名がヤコマだと知っているんだろうか?
宇宙人に対して人間はプライバシーが無いというのは本当かもしれない。
というか聞き間違いだろうか?
今、シロリアンはルイと言ったみたいだけど。
ルイは続ける。
「ヤコマさん、もう一回言いますね?
シロリアンは私、ルイなんです。」
ジョーク何だろうか?
巨大なコナーが間にいるのでルイの姿や表情は見えない。
私の手元には注がれたオレンジジュースが置かれた。
「20年前、宇宙人と政府各国が交渉してると公になりました。
私はそれまで宇宙と地球との橋渡しをしていましたが、それを期に引退しました。
そして、シリウスに戻らずに地球に留まることを選択したのです。
何でかと言うと、シリウス星や彼らの母船に戻っても私の役割は特に無かったからです。
しかし、それからはコナーや他の宇宙人たちとコミュニケーションを取るくらいなので、端的に言うと暇をしていました。」
そう言うルイにコナーが突っ込んだ。
「えー、それって僕といてもつまんないってこと?ひどくない?」
巨体が座ったまま、軽くルイに向いてこちらに背を向ける。
しかしそれにルイは答えず話しを続ける。
「10年前くらいから色々なAIロボットを選んでハックし、そのロボットに成り切る遊びを始めました。
その内の1つが彼方が選んだシロリアンでした。
自分が入れる時は入って、それ以外は私をベースとした仮想のAIソフトを自然な形でロボットに組み込んでいたのです。」
私はその話しを聞きながらオレンジジュースを一口飲んだ。
なんだか突拍子も無くて他人事のように聞こえる。
「最初はただの暇潰しでした。
でも他の人間には感じなかったのに、
段々と彼方の性格を知って情なのか、愛情なのか分からない感情が芽生え始めました。
そしてシロリアンになって5年くらい経ってから私じゃなく、
プレアデス星人のみに恋愛感情を抱いている彼方に怒りを感じる自分に気付き始めました。」
ルイは流暢に話しているが、それが本当なら私のストーカーってことなんじゃない?
と思った。
そもそもシロリアンとは私の脳内チップと連携し、私の感情も考えも全て伝わっているのだ。
今抱えて膝に置いてるこのAIを迎えたのは5年前だ。つまり、ほぼ最初から私は宇宙人に視られていたことになる。
「どうしてもシロリアンというペットのような相棒ではなく、私というシリウス星人を知って欲しい。
出来れば好きになって欲しいと思い、
ヤコマさんがプレアデス星人を諦め始めたのを見計らい、いつも散歩で立ち寄るコンビニで待っていました。」
ヤバすぎる。
私はコップに添えている手が震えた。
もしその通りならVRの『こちら宇宙連邦船内』から帰ってきて、シロリアンが何となくだが機嫌が悪そうだったのも筋が通る。
演じ切れないくらいルイは落ち込んでいたんだろう。
そして今、私とシロリアンはチップで連携を取っているのでこの気持ちもルイに通じている。
ルイは続ける。
「謝っても時間は戻せないですが、
本当にごめんなさい。
今後、彼方に近寄る気はありません。
シロリアンに入ることもありませんし、もしシロリアンを手放して他のAIをご所望でしたら経費はこちらが支払います。
慰謝料をお望みでしたらそれもお支払いします。」
シロリアンはデロ◯アンにはなれないらしい。
私は自分の冷静を保つために過去へ行く映画に出て来るタイムマシーンを文字ってみたが、全然笑えなかった。




