列車と宇宙人の組み合わせはエモい
私はコナーに言った。
「ルイさんと知り合いなんですよね?
じゃあ今から彼に連絡します。」
「えー!つまんないよそれ。」
ブーブー言ってるコナーを無視し、ルイさんへ目の前で起こったことを文章で報告した。
緊急事態なのでルイへ連絡する気まずさはあまりなかった。
すると秒で返信が来て、この新幹線が次に停車する新大阪駅で自分が乗り込むので、彼を引き留めておいて欲しいと言われた。
もし今、東京にいるなら大阪まで宇宙船にでも乗って来るのかもしれない。
「ねーシロリアン遊ぼー。」
「お断りします。」
シロリアンにもかまってもらえないコナーはつまらなそうにくちびるを突き出した。
そしていいことを思い付いたように、今度はシロリアンをじっと見た。
何だろう?
そして10秒くらいして、コナーはびっくりしたような納得したような顔をした。
「分かりました。」
それに対してシロリアンは何故か承諾の言葉を言う。
これってテレパシーで会話をしてるのだろうか?
でもAIとテレパシーなんて出来るんだろうか?
コナーは言う。
「アリア、僕ルイが来るまで待ってるからさ。ご飯食べてようよ。」
そう言った。
彼が注文した2人分のヴィーガン用のコース料理が出て来る。
それをつまみながらコナーは話した。
「僕、地球と人間に馴染むために色々やってるんだよ。
こうゆうご飯を食べるのもその1つね。」
「コナーさん、シロリアンと何を話したんですか?」
私は浮いてるシロリアンの方を見ながらコナーに聞いた。
「それは本人に聞いたらいいよ。」
彼にに言われてシロリアンと目を合わせるが、逸らされる。
何か弱味でも握られたんだろうか?
私の?それともシロリアン自身のだろうか?
宇宙人版日米修好通商条約の文字が頭に過る。
コナーは続けた。
「僕はルイと知り合いなんだけど、恋ってまだしたことがなくて、ルイが好きな人がいるらしいって知っていいなーって思ったんだよね。
僕も大人になったら人間の子と付き合うことになってるから。」
付き合うことになっている?
どういうことだろう。
「今、プレアデス星人と人間のハイブリッドを誕生させる計画があって、先のことなんだけど、僕もその計画の1つなんだ。
人間でいうと許嫁がいる感じ。まだ相手は生まれてないけどね。」
彼は野菜を寒天で固めたようなものをキレイに切りながら言った。
「でも相手のこと好きになれるか分からないじゃない?
人間に恋愛感情を持てないかもだし、ルイが好きになった人に会ったらそれが分かるかもなって思って来たんだよね。」
グイグイが過ぎるけど、今回の件は彼なりに考えての行動らしかった。
だけどシロリアンに何でもしていいわけじゃない。
私はシロリアンを掴んで彼に話しかけた。
「何?どうしたの?大丈夫?」
「何でもありません。私も了承したことです。」
シロリアンはそっけない。
…了承した?ますます分からない。
私はコースもそのままで立ち上がり、球体のそのAIを脇に抱えて自分の個室へ帰った。
何故かコナーは追って来なかった。
▽▲▽▲▽▲
自分でシロリアンを軽く調べて見るが、ウイルスがいるわけでもないし、動きが変なわけでもないがよそよそしい。
私はルイさんに、コナーにじっと見られてからシロリアンの様子がおかしいことを連絡した。
3分で帰って来た返事はシロリアンとコナーはテレパシーで会話をしたということ、コナーはグイグイは来るがAIを壊すようなことはしないから大丈夫とのことらしい。
新大阪で乗り込んだらシロリアンについても詳しく話します。と書いてあった。
嫌な予感がする。
きっとこれを境にシロリアンと私の関係が変わってしまうんじゃないかと思った。
私のカンはよく当たる。




