星渡りの遺失研究報告書1
こちらでは本作品の用語をSFの文脈で解説した書物庫です。
完全に作者の趣味です。こちらを読まずとも楽しめるように本編は書いています。
もう一度言います。作者の趣味です。
ご了承いただけた方のみ、この先へお進みください。
遺失研究文書保管所へようこそ。
ライブラリに保管されている文書は下記のとおりです。
No.1 エーテル基礎学論(歴史編)
エーテル(Aether)とは、万物を構成する第五元素である。天体を支え、分子、原子の基礎骨格となるエネルギー体だ。人類は長らく、このエーテルの存在を提唱しながらも、発見に至らなかった。しかし、ブラックホールの研究を行っていた研究所にて、5次元空間への一時的な接続に成功、未知のエネルギーを確認する。エネルギーは3次元空間上で発光や変質を繰り返し、霧散した。発見者たちは当エネルギーをエーテルと仮称し、本格的な研究に着手する。その研究員たちと国連機関からの資金提供により南極大陸に設立されたのが、かの有名な旧メルキオルエーテル研究所である。
No.2 5次元空間発見に伴う宇宙開発綱領(世界政府発行)
人類は宇宙へ踏み出すための足がかりを得ました。長らく憶測の域を出なかった5次元空間が女神精霊との接触を期に解明。人類は莫大な資源を得ることに成功しました。5次元空間から精霊を介して取り出せるエーテルは単なるエネルギーとしての活用だけでなく、物質変換、環境構築に高い適性があります。つきましては、各国産業界主導の大規模宇宙移民計画を下記にて報告します。(以下、情報欠損)
No.3 精霊とはなにか 社説断片
我々の生活を支えているものと聞かれれば宇宙にいる諸君なら間違いなく、精霊と答えるだろう。確かに衣食住、大気や太陽、その他人類が宇宙で生存するうえで必要なものはすべからく精霊から提供されていると言っても過言ではない。しかし考えてほしい。精霊はなぜ、それほどの報酬を我々に提供してくれるのか。見返りは求めないのか、と。その疑問に答えられるものは存外多い。宗教学者、科学者、エーテル研究員、産業界コメンテーターetc. しかし、どれもこれも的を得ているようで、確証にはあと少しのところで届かない。読者の皆様には、どうか批判的かつ多様性を受け入れる視点で、各界の主張に耳を傾けてほしい。本社説では週に一度、著名人へ行ったインタビューを、知的かつ刺激的にお届けしていく。
No.??? 女神精霊失踪に関する報告書 (データ破損により閲覧不可)
No.?3? 精霊開放戦争 報告書 (欠損ページ複数、現在修復中 閲覧不可)




