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第10話 旧王都ルベルシリウス【インウィディア・開拓区】

遅くなり申し訳ございません!

予約忘れてました……。

「うわーっ! おっきぃ!」


 幌の窓から顔を出したリメアが歓声を上げた。

 

「やっと着いたな。君たち、城郭外から旧王都を見るのは初めてか?」

「あ、ああ。あの壁、外から見るとこんなに立派だったんだな」


 慌てて話を合わせたアーヴィに、しまったと振り返るリメア。

 ちょうどパリオネの死角になっていたので難を逃れたが、アーヴィは舌打ちしながら顎をしゃくる。

 苛立ちを隠さぬ顔には、そのままずっと外でも見てろ、と書いてあった。

 口だけを動かし「ごめん」と伝えると、リメアは再び窓から顔を出す。


 街はアーヴィの言う通り、巨大な石造りの城壁に囲まれていた。

 マルギナリスで見たような巨樹が何本も塀の向こうに立っていて、その樹を足場に、更に一段高い場所からも樹が天に向かって伸びている。


(すごい、木の上に木が生えてる……!)


 城郭の中央は盛り上がっていて、街全体が1つの山のよう。

 大きく開かれた城門をくぐり抜けると、一面に畑が広がっていた。街から放射状に灌漑が敷かれており、農地の隅々まで水路が張り巡らされている。


「既にこのあたりは旧王都の郊外だ。景色に見覚えはあるか?」


 尋ねてきたパリオネに、アーヴィが話を合わせる。


「言われてみれば確かに、小さい頃から見慣れた景色だ。おいリメア見えるか? あそこの小さな木の下にある用水路、昔落っこちて泣いてたよな?」


 さっきの仕返しだとばかりに話を振ってくる。見れば悪戯っぽくこっちを向いて笑っていた。

 

「……もう、意地悪!」


 そのやり取りを自然だと勘違いしたのか、パリオネは笑い飛ばす。


「はっはっは、よかった。これでもう安心だな。君たち、もう二度とキャラバンの荷馬車に潜り込んだりするんじゃないぞ?」

「わ、わかった。ごめんなさい」

「……あいよ」


 軽い説教を受けつつ、馬車は城内へと走り続けた。

 石畳の大通りをひたすら進み、たどり着いたのは色とりどりの旗が風に踊る、立派な建物。

 一行は馬車を降り、凝り固まった体を伸ばす。

 建物を見上げるリメアを横目に、パリオネは御者へと向き直った。


「長旅ありがとう。とても快適な旅路だった」

「いえいえ、こちらこそこの老いぼれに仕事を任せてくださり、深くお礼申し上げます」

「報酬はギルドの口座から振込で良かったか?」

「はい、ではこちらの証書にサインを」


 パリオネは慣れた手つきで御者の書類に署名する。


「……確かに。これで老後の蓄えができました。改めて、ありがとうございます」


 ホクホクと書類を胸元のポケットにしまい込み、帽子を脱いで深々と礼をする御者。

 リメアたちも揃ってお礼を返した。


「では皆様、ご達者で」


 馬もどきが名残惜しそうにリメアたちへと顔を向けた後、ムチの音が鳴り響く。

 荷車はガタゴトと揺れながら、大通りの向こうへと消えていった。


「さてと。リメア、前に渡した地図はちゃんと持っているか?」

「うん、この中に入ってるよ」


 リメアは肩にかかったポシェットを掲げて見せる。


「よし。ギルド本部は初めてか?」


 こくんと頷くリメア。


「はは、そうだよな。よっぽどの用事がない限り、ここに来ることはないだろう。だが、飛竜討伐の記録地図はここでしか受理できない。案内するよ、ついておいで」


 パリオネが手を差し出したので、リメアはすぐさま飛びついた。

 建物の大きな扉に近づくと、パリオネに気がついた衛兵たちが敬礼をし、扉を開く。

 中にはタイルの敷き詰められた床が広がっていて、旗に描かれていたシンボルが円形に描かれている。

 その奥には古めかしい木製のカウンターがずらりと並んでいた。

 規模はとても大きかったが、構造自体はマルギナリスのシティ・ギルドとさほど変わらない。

 カウンターの向こうには受付担当が待機しており、その向こうでは事務方の人間が忙しなく書類を取り扱っている。


 パリオネは迷うことなく歩を進め、『森林管理ギルド』と看板を掲げたカウンターへとたどり着いた。

 カウンターで緑の制服に身を包んだ女性が恭しく礼をする。


「いらっしゃいませ、英雄パリオネ様。此度の魔王討伐遠征、お疲れ様でした。討伐報告は災害対策ギルドの方で承っています。ご案内しますね」

「いや、そっちは後で行くから問題ない。先に道中で倒した魔獣の討伐記録地図を売りたいんだ」

「ああ、そういうことでしたか」


 受付嬢は笑顔を崩さず頷いた。

 パリオネは馬車のトランクにしまっていた大きなリュックを背中から下ろし、地図の束をカウンターに置く。

 地図の端は大小さまざまに折られていて、受付嬢はそれらに素早く目を通した。


「確認いたしました。照会には小魔石38、中魔石9、大魔石3が必要です」

「この袋に入ってる。確認してくれ」


 パリオネが取り出した3つの袋には、魔石がぎっしり入っていた。

 受付嬢はモノクル拡大鏡を取り出して、魔石を大きいものからひとつずつ確認していく。

 小魔石の袋に関してはさすがに数が多いからか、いくつかの魔石を確認した後、数を数えるにとどまった。


「はい、数の照会が終わりました。整理券をお渡ししますので、報酬カウンター前でお待ち下さい」

「待った。彼女の分も、お願いしたい」


 パリオネがリメアの肩をぽん、と叩く。

 リメアが見上げると、ニコッと笑い、ウインクを返してくる。


「あ、はいっ! えっと、わたしも、地図を持ってます!」


 リメアは慌ててポシェットから地図を取り出し、受付嬢へと差し出した。

 なれない手つきを微笑ましいと思ったのか、クスリと笑う受付嬢。

 しかし、地図を広げた瞬間、一瞬で笑みが凍りついた。

 真剣な眼差しで地図とパリオネ、リメアを交互に見る。

 

「えっと、御冗談……ではありませんよね……。か、確認いたしますので、照会させて頂いても……?」

「……あっ!」


 なにかを待つ様子の受付嬢に、リメアはもう一度ポシェットに手を突っ込むと、ドラゴンを倒したときの魔石を取り出した。

 コトリ、とカウンターに置くと、受付嬢は慎重に魔石を手に取り、食い入るように魔石を覗き込む。

 たっぷり時間をかけた照会が終わると、受付嬢は信じられないと言った表情でパリオネを見た。


「……本物です。これはパリオネ様が……?」

「いいや。彼女が討伐した。私が証人だ」

「にわかには信じられません。彼女が、ドラゴンを討伐したなんて……!」


 よほど驚いたのか、受付嬢の声が裏返る。

 先程まで抑えていた声もやや大きくなっており、周囲が一気にざわついた。


「ドラゴン……?」

「聞こえたよな。今ドラゴンの討伐って言ったか?」

「英雄パリオネがやったのか!?」

「いや、どうもあの子供が討伐したらしい」

「そんな馬鹿な……!」


 反響が反響を呼び、周囲にわらわらと人が寄ってくる。


「も、申し訳ございませんっ!」


 受付嬢が口を抑えて頭を下げる。

 が、もはやそれすら手遅れだった。

 スキンヘッドで胸板の厚い、屈強な男性がつかつかとリメアたちの前へとやってくる。


「おい、パリオネよ。どういう了見か知らねぇが、その嬢ちゃんがドラゴンを倒したって? 馬鹿言っちゃいけねぇ。ドラゴン討伐は俺達のパーティの悲願だ。それをそんな子供に先を越されたとなれば、名が廃る」

「……マッシモ、またお前か。いつも私に突っかかってくるが暇なのか? ドラゴンを倒すのに、順番があるわけでもないだろう」

「余計なお世話だ。これがただのやっかみだってのもわかってる。だが、俺が言いたいのはそこじゃねぇ。討伐成果を他人名義で偽るのは御法度。このしきたりはたとえどんなに偉い英雄様でも破っちゃいけねぇ、そうだろパリオネ?」

「ああ。わかってる。だが、私は私の言葉を曲げない。ドラゴンは、彼女が討伐した。事実だ」


 群衆は再び大きくざわめく。

 野次やブーイングが飛んできた。


「あり得ない!」

「嘘をつくな!」

「そんな子供にドラゴンが討伐されてたまるかよ!」


 スキンヘッドの男はにやりと笑い、腕を組む。

 たくましい筋肉がミシリ、と盛り上がった。


「それで、どうするつもりだ? 啖呵切った手前さっきの言葉を今更取り下げようったって、そうはいかねぇ。そうだろ、お前ら!」


 男は群衆を味方につけ、リメアを見下ろし鼻で笑う。

 リメアはこんな状況が初めてで、どうすればいいか分からず隣のアーヴィを見た。

 だがアーヴィは素知らぬ顔でチラ、とパリオネを見上げる。

 リメアもつられてパリオネを見た。

 彼女は微動だにせず、スキンヘッドの男を見つめ返している。


「なんだ、言いたいことでもあるのか?」


 返事を返さないパリオネをじっと見つめていた男は、小首を傾げる。

 そこで初めて、パリオネはニヤリと口角を上げた。


「百聞は一見に如かずという言葉がある。どうだ、そんなに信じられないなら、彼女と力比べをしてみるといい」

「え゛」


 リメアの喉から変な声が出た。

 横からアーヴィの「だりぃ」と呟く声とため息が聞こえてくる。


「力比べ、だとぉ……?」


 男は屈んでリメアに顔を寄せてくる。

 思わず後退りするリメア。


「……はっはっはっはっ! 聞いたか!? はっはっはっは!」


 豪快に笑い声を上げるスキンヘッド。

 群衆もつられるように笑い始めた。


「おい、どっかから空樽を持って来い! このSランク冒険者のマッシモが、ドラゴンキラーの嬢ちゃんと力比べだ!」


 野次馬たちの盛り上がりは最高潮に達し、どこからかワインの空樽が持ち込まれる。


「勝負はシンプルに腕相撲だ。……おい、嬢ちゃんの背丈じゃ届かねぇだろ! 足場を持ってきてやれ!」


 ドッと笑いが巻き起こり、果物用の木箱が運ばれてきて樽の前に置かれた。

 マッシモは反対側に回ると、どかっと樽の蓋に肘を立てる。


「さあ、勝負と行こうぜ。盛り上がってるところ悪いが、今回は賭けが成立するかも怪しいけどな」


 薄ら笑いを浮かべるマッシモだったが、唐突に冷や水をかけるような凛とした声が響き渡る。


「私は、彼女に100万マギスを掛ける」


 パリオネの声だった。

 辺りは急にシンと静まり返る。

 が、次の瞬間、わっと喧騒が巻き起こる。

 誰もがマッシモ側へ、狂ったように賭け始めた。


「……パリオネよ、引っ込みがつかなくなったのは分かる。だがな、賭ける額がでか過ぎやしねぇか? 桁ひとつ少なくたって、誰も文句は言わねぇぞ?」

「いや、このままでいい。そうだろ?」


 パリオネから急に振られたリメアだったが、その目を見て、強く頷いた。


「……うんっ!」


 リメアは木箱に足をかけ、樽の上に肘を乗せる。

 すかさずマッシモはリメアの手を握りしめ、片眉を上げた。

 腕の太さだけで見れば、丸太と小枝だった。


「誰か、合図を頼む!」


 マッシモが叫ぶと、群衆のひとりが名乗りを上げた。


「悪く思うなよ、お嬢ちゃん」


 マッシモが小声で囁く。


「それは、こっちのセリフだよ!」

「ほう……。恨みっこなしだぜ」


 ふたりの握りあった拳に、レフィリーの手が添えられる。


「さあさあ、それでは皆さんお待ちかね、腕相撲大会の開催だ! 勝負は1度きり! みんな賭けはきっちり済んだか? こんなに割のいいチャンスは早々お目にかかれねぇぞ? それでは! Sランク冒険者マッシモと! ……えぇと、お嬢ちゃんのお名前は……?」

「わたしの名前は――」

「待った」


 リメアが名乗りを上げる前に、少年の声が制止する。

 キン、と甲高い音が鳴り響き、金ピカのコインが宙を待った。

 くるくると回るコインの輝きは、壁にかかった鹿の剥製の目にも映り込む。


「俺も、そいつに賭けるぜ」


 アーヴィはコインを片手で掴むと、樽の上に叩きつけた。


「ヒューッ!」

「なんだ、ボーイフレンドかぁ!?」

「かっこいいぞ、坊主!」


 茶化して騒ぎ立てる群衆の声に紛れて、アーヴィはリメアに耳打ちする。


「本名は隠しておけ。その代わり、思い切りやれ」


 リメアは一瞬驚いて目を見開いたが、意味を理解し小さく頷く。

 アーヴィが身を引くと、レフィリーが咳払いをして仕切り直す。


「コホン、静粛に! それで、お嬢ちゃんの名前をまだ聞いてなかったな」


 リメアはふと視線を壁に向ける。

 そこには色とりどりの旗と、鹿の剥製。


「……ディア。わたしの名前は、ディアだよ!」

「オッケー、ディア。それでは皆様お待たせしました! Sランク冒険者マッシモと! 少女ディアの一本勝負!! 両者見合って……」


 掛け声の最中、マッシモが握る拳に力を込める。

 対しリメアは、ニッと笑った。

 周囲に気づかれない角度で、髪のインナーカラーがこっそり白銀に染まっていく。

 それに気がついたのか、はたまたリメアの不敵な表情に理解が追いつかなかったのか、正面のマッシモは軽く首を傾げるに留まった。

 直後、レフィリーの号令がギルド本部に響き渡る。


「レディー……ファイッ!」


 刹那、ガボンッとくぐもった破裂音。

 樽の帯鉄が弾け飛ぶ。

 側板が中央で折れ曲がり、縦に潰れていく。

 驚異的な力で樽の天板を押していたのは――身体の浮き上がったマッシモの、手の甲だった。


「……は?」


 腕ごと地面に叩きつけられるマッシモ。

 床のタイルに亀裂が走る。

 一瞬の出来事に、辺りは静寂に包まれた。

 パラパラと遅れて樽の破片と木くずが降ってくる。


「勝者、ディア」


 口を開けたまま固まったレフィリーの代わりに響く、パリオネの声。


「賭けは私の勝ちだな。きっちり払うんだぞ?」


 ニヤリとしたり顔で笑うパリオネに、群衆全員が青ざめる。

 だが、そんなパリオネの肩をポン、と誰かの手が叩いた。


「ええそうね。ギルドの床の修繕費用は、賭け事に勝った英雄様から徴収しようかしら……?」

「……あ」


 背後に立っていたのは、赤い制服に身を包んだギルドの受付嬢。

 群衆の方からヒソヒソと声量を抑えた話し声が聞こえてくる。

 

「誰だ、あの受付嬢」

「アレだ、災害対策ギルドの」

「ああ、英雄パリオネの相方か」

「おい、今のうちに逃げるぞ」

「このままじゃ俺達破産だ……!」


 ソロリソロリと音を立てないように散っていく群衆。

 後にはリメアとアーヴィ、パリオネと受付嬢、そして腕が床にめり込んで動けなくなったマッシモが取り残された。


「災害対策ギルドに顔も出さずに、なに遊んでるの、パリオネ?」

「ち、違うんだ、ラビカ! これには深い事情が……!」

「へぇ……? きっちりしっかり説明してもらおうかしら」

「ま、待て……痛っ、いたたたたっ!」


 ラビカと呼ばれた受付嬢は、パリオネの耳を掴んで捻り上げる。


「リメ……じゃなかった。ディアとアーヴィ、すまないが案内はここまでだ。家へ帰ったらちゃんとご両親に心配かけたことを謝るんだぞ!」

「う、うん、わかった! ありがとう、パリオネ!」

「パリオネ、あなたも誰かに謝らないといけないんじゃなくって?」

「いたた! 悪い、悪かった! ラビカ、許してくれ!」


 ラビカに引きずられ、パリオネは赤い旗の立つカウンターの奥へと連れて行かれた。


「……ええと、ど、どうしましょうか……?」


 森林管理ギルドの受付嬢が、報酬の袋を携えて棒立ちになっている。

 リメアは木箱から降り、受付嬢から袋を受け取る。

 中を覗くと、金貨がパンパンに入っていた。


「ええと……そうだ!」


 リメアは中からふた掴み分ほどの金貨を取り出し、ポシェットにしまい込む。

 そして残りの金貨は袋ごと受付嬢の手に押し付ける。


「あの、ここ壊しちゃったのわたしだから、そのお金で修理して! いこっ、アーヴィ!」

「はぁ、貰えるもんは貰っときゃいいものを」


 リメアはアーヴィの手を取り、軽い足取りで駆け出した。

 ギルド本部の扉をくぐったところで、リメアが声を上げる。


「あ! 忘れてた!」


 アーヴィの手を振りほどき、本部の中へ戻ると先程の受付嬢の前で急ブレーキ。

 

「ねぇ、もしそのお金で教えてくれるなら、知りたいことがあるの! この旧王都の薬屋さんで、有名で、1番腕が良くて、気難しいナノマシンの人ってどこにいるの?」


 受付嬢は目をパチクリさせながら答える。


「えぇと、ナノマシンの人……? もしかしてロトンダの微細機薬舗ファルマチェウティカのことでしょうか。でしたら、ウェストエリアの外れにありますが……」

「わぁっ! ありがとうお姉さん! それじゃっ!」


 リメアは即座に踵を返し、ギルド本部を飛び出した。


「なんだよ、忘れ物って」


 待っていたアーヴィが腕を組んで待っていた。


「わかったよ! 薬屋さんがどこにあるか!」

「リメア……、お前ってやつは……はぁ」


 盛大なため息をつくアーヴィ。


「あれ? どしたの?」

「ロトンダの微細機薬舗ファルマチェウティカだろ? もうすでにパリオネから聞いておいたぞ。さっきの騒ぎの間にな」

「ええーっ! いつの間に!」

「それと、名前を偽装しろってのも、パリオネの指示だ。子供が大金持ち歩いてたら、何かと物騒だからな」

「そ、そうだったんだ……」

「ま、俺からもリメアの分も礼を言っておいたし、さっきの賭けで得た払戻金は旅の謝礼としてパリオネに全額渡すようにギルドへ依頼済みだ」

「ぬ、抜かりない……」

「今後はあんなふうに目立つのは御免だからな。ほら、行くぞ」

「うぅ、さっきは気持ちよく勝ったのに、なんだか負けた気分……」


 リメアはしょぼんとうなだれて歩き出す。

 アーヴィは隣でやれやれと肩をすくめるのだった。

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