初めての学校(2)
放課後の約束をして、エミリーと別れた。
アンジェリーナの記憶がまた流れ込んできた。
今まで、忙しさや周りを気にしすぎてなかなか友達も作れなかったらしい。
本当に王子との婚約者なんて、アンジェリーナには1つも得なことがないわね。
アンジェリーナの心は初めての趣味で繋がれた人間が出来て、興奮している様子だ。
ホント可愛いんだから!
その後、少し遠回りして学校内を、見ながら教室へ向かう。
登校してきた生徒をちらほら見かけるようになってきた。
???
なぜだろう凄く視線を感じる。
出会う度に驚かれているような雰囲気を感じるな~
ウ~ン… そうか!
私の見た目が違うから驚いてるってこと?
今日の私はあの縦ロールをやめている。
きつい印象をあたえるような化粧もしてない。
シルバーブルーの髪はストレートのハーフアップにして紺色の細いリボンで結ってもらった。
化粧も殆んどノーメークのようなナチュラルメイクに、薄いピンクのルージュを引いている。
縦ロールもきつめの化粧も一体誰の指示だったのか、いまだに不明だ。
アンジェリーナは自分の外見に対して無頓着の上に、興味がない。
エマとナタリーはアンジェリーナを可愛くしたくて、やきもきしていたから、彼らの意志でもない。
多分これに関しては物語の補正効果なんだろう。
みんながいいと思ってないのに、変える事が出来なかった。迷惑だわ!
今日からはそんなものに縛られない。
これからは、アンジェリーナは可愛い性格の素敵な女の子だってみんなに分かってもらいたい。
親心的な心境になってるな~自分。
でもしょうがない、こんなにいい子が悪役令嬢として、断罪されるなんて、間違ってるもん!
そこかしこで、「あれ、誰?」とか「すごい綺麗な方」とか「転校生?」とかいろいろ聞こえてきた。
あれ?みんなアンジェリーナって分かってないの?
ちょっとどんだけ学校にひっそり通ってるのよ。
王子の婚約者なのに、印象うすっ!
よくエミリーは一発で分かったよね?
後で聞いてみよっかな。
そんなこと思ってたら、教室に着いた。
両開きの扉が片方だけ開いていた。
ゆっくり入っていくと、そこでも中にいた数人が息を飲むのが分かった。
そこまで驚かれると反対に傷つくわ~
今までどんなイメージでみられていたんだろ?
気がつかない振りして、私は自分の席に着いた。
「え?」「アンジェリーナさま?」「うそ?」
おいおい、まじで分かってないのかよー
今日もまた、アンジェリーナの苦笑いが見えるようだわ




