慌てるアンヌリーブ
私の不名誉な噂の話を聞いた数日後、アンヌリーブ様が血相を変えてやってきました。
案の定、噂を耳にして心配して来てくれたようです。
「アンジェ わたくし変な噂を耳にしたのです」
「ユーリア様を私がいじめているっていう噂ですか?」
私がニッコリ笑って言ったので、ちょっとほっとした顔をされました。
「そうです。たまたまランドレー侯爵令嬢のお兄様が耳にしたと教えてもらいました」
ああ、いつもアンヌリーブ様とご一緒にいるマリー様ですね。
お兄様は3年生でしたか
「不思議となぜか、3年生の間でだけ、広がった噂なんですよね」
「ユーリア様ってあの変わった方ですよね?
アンジェは声をかけられた後、何かありましたの?」
「いいえ、あれ以来話しもしておりませんわ」
「では、なぜあのような噂が…」
「それは私にも分かりません」
4人て話した後、セルビ様にも報告をいたしました。
セルビ様もその噂はまだ知らなかったようで目を丸くして驚いていました。
まあ、私達2人の見解は自作自演だろうと言うことになりました。
セルビ様も、『毎日接触しに来るが殆んど殿下は声も掛けないから、あの噂には無理があるな』と言っていました。
「アンヌ様は殿下と一緒にいて、ユーリア様と遭遇することはありませんか?」
「ええ、何度か見掛けましたが、いつもトーマス様やジョセフ様に危ないから近寄っては駄目だと言われるのです」
ユーリア様… もはや珍獣か魔物扱いですね。
一緒に聞いていたエミリーも
「まるで、凶暴な動物のようですね」
と、呟いている。
「殿下の様子はどうですか?」
「殿下にも、あなたはあんな変な令嬢に関わってはいけないと言われます」
ああ、ユーリア様やることなすこと裏目に出ているようです。
これはもうコメディですね。
何だか同情を禁じ得ない気分です。
「わたくし、殿下にもこの話をします。
アンジェの信用に関わりますもの」
「セルビ様はもう知っていますし、大丈夫ですよ」
「でも、なんだか悔しいじゃありませんの。
このようなデマを広められるなんて!
犯人を、見つけて先生につき出しましょう」
そう言ったアンヌリーブ様に賛同する様に隣でクラリッサがうんうん頷いている。
クラリッサちょっと顔が怖いですよ。
アンヌリーブ様も熱くなっております。
クラリッサといい皆自分の事のように憤慨しています。
いい友達がたくさんいて、嬉しい。
ありがたいな~
そんな事を考えながら、皆と
話していたら、後ろから誰かがぶつかって来て、
私はよろけてしまいました。
とっさに横にいたキャロルが、支えてくれました。
それと同時に反対の右側に誰かが倒れて転んでます。
え?
何が起こったの?




