妙な噂
ある日エミリーが難しい顔をしてやって来た。
「エミリー? 何かあったの?」
私達3人はエミリーを心配そうに聞きます。
「また変な噂がでまわっているの…
アンジェがユーリア様に嫉妬して、いじめてるって…」
「なんですって!」
クラリッサの怒りが突然沸点に達したようです。
私はクラリッサの肩を抱きながら宥めます。
「なぜそんな噂が? 一体どこから?」
キャロルが私と一緒にクラリッサを抑えながら、冷静に言いました。
「詳しく分からないけど、一部の男子からみたい」
と、なればユーリアの取り巻きが容疑者として有力でしょうね。
「しかも、3年生の間で特にひろまっているみたい。
3年生はユーリア様の事知らない人も多いから、噂を信じた人もいるのよ。
私、園芸部の副部長から聞いたのだけど、アンジェを心配してたわ」
ああ、彼は私の事も知っているからね。
「それで、私達が知らなかったのね。
1年生の間でその噂が出ても信じる人は少ないもの」
とキャロルが納得したように言っている。
今までのユーリアの問題行動を1年生は知っているものね。
「でも、アンジェが何を嫉妬するというのかしら?」
何とか感情が落ち着いてきた
クラリッサが首をひねります。
「それがユーリア様の事をライアン殿下が気に入り、ユーリア様と仲良くしているからですって」
「なに? そのデマ」
「ありえませんわ。
殿下はアンヌリーブ様にベタ惚れなのに…」
キャロルとクラリッサがあきれて、憤慨している。
「こんなのアンヌリーブ様のお耳に入ったら…」
キャロルが心配して周りを伺います。
幸いアンヌリーブ様たちは不在てす。
この前、初めて殿下に接触を試みて玉砕したユーリアは、めげる事なく毎日のように、偶然を装い殿下の前に現れるらしい。
時には植え込みに頭から突っ込み、時には噴水に飛び込み、時には階段落ちと体を張って殿下の気を引こうとしているとか…
見上げた根性を見せていますが、殿下は若干引いているらしいです。
なので、この噂には無理がありすぎなんですけど…
セルビ様は知っているのかしら?
殿下の耳にも入ってるかしら?
後で確認しておこう。




