対策会議
放課後、セルビ様と落ち合いました。
「セルビ様、ユーリア・エノーム嬢の事はお耳にはいりました?」
「ええ、数日前に転入されてきた令嬢ですね?」
「はい、私の隣のクラスに。
今日の朝は廊下で大勢の殿方に囲まれて騒いでおりました。
やはり、貴族としての基礎はあまり勉強されずにここへいらしたようです」
セルビ様は眉間にシワをよせて考えています。
「なるほど、こちらの常識は通用しない可能性がありますね」
「はい、私の記憶の上では、その常識のなさを殿下は新鮮に感じてしまわれて、興味を持たれたのです。
そして彼女は見た目の可愛らしさとは裏腹にとてもしたたかです
世間知らずなライアン殿下では、太刀打ち出来ないかもしれません」
「なるほど、それは私にも言える事でしょうか?」
「最初から、ある程度想定して冷静に対処出来れば、問題ないかと思いますが…
セルビ様は女性への免疫はどの程度ございますか?」
「え? アンジェリーナ様何を」
あらら、顔が真っ赤だ
これは、セルビ様もあぶないかな…
「いきなり、ごめんなさい
でも、ユーリア嬢は距離の詰め方が半端ないのです。
そこに殿方はクラっと来るらしいのですよ。
だから、女性に迫られても冷静でいられるかどうかが重要なのです」
「うむむ そう言われても…」
「ライアン殿下と親しくなるために、まずセルビ様が狙われる可能性もあるのですよ」
「私ですか?」
「記憶によれば、殿下の周りにいる方を次々に手玉に取り、自分の味方にしてしまったのです。
だからこそ私はやってもいない事まで、でっち上げられて断罪されたのです」
「わかりました、出来る限り頑張ってみます」
その後、セルビ様にユーリアが仕掛けるであろう出会いの場面をいくつか教えて、これを回避もしくは阻止出来るように、2人で考えました。
「アンジェリーナ様の記憶が細かいところまで分かっているので、多分対処出来そうです。
それに、殿下はアンヌリーブ様の事で舞い上がっていますから。
今、他の令嬢に言い寄られても、心配は少ないと思いますがね」
「私もそれは同意見です。
今が1番楽しい時期でしょうね。
ですが、ユーリア嬢にそれを邪魔されるのも嫌ですし。
アンヌリーブ様に不快な思いはさせたくありません」
「随分とアンヌリーブ様と仲良くなられましたね」
「ええ、あの方はとてもお優しく相手と共感することも出来る素晴らしい方ですもの。
私達、もう親友ですわ」
「ライアン殿下がヤキモチを焼かれないといいのですが…」
「え?」
私が驚いてセルビ様をみると、
真剣に悩んでます。
「そんなことあります?
私達は女友達ですよ?」
「このところ、アンヌリーブ様がアンジェリーナ様の事ばかりお話されると、殿下が拗ねているのですよ」
と苦笑いされている。
まったく、どこまでも面倒臭い殿下だわ




