協力者を得ました
「セルビ様、お時間を頂きありがとうございます」
「いや、私に話なんて何かありましたか?」
私達はランバースペースの片隅で向かい合っていた。
試験前でもない放課後、ここは人も少なく閑散としているので、内緒話にはもってこいです。
「実はセルビ様に協力をお願いしたいんです。
私、アンヌリーブ様を守りたいのです」
私はこれから、転校してくるかもしれないヒロインの話をセルビ様にした。
なぜそれを知っているか?って事は、ある日私が未来の記憶が分かってしまった
って事にしました。
だって前世の記憶の話だと、この世界自体が物語だって言わないといけないし、それよりは信じてもらえるかな?って思って。
私がある日突然、殿下をさけたり、外見を変えたりした事でこの話の信憑性は増したみたいです。
「私の知った未来ではこの令嬢の所為で殿下に婚約破棄され、修道院へ送られる事になっていました。
私はそれを阻止したくて、殿下との接点を減らしていたのです」
「… なるほど、未来の記憶ですか…」
「信じてもらえないかも知れませんが…
でも、その未来は無事に変わりました。
ただ、転校してくる筈の令嬢が本当に現れるかどうかはまだこれからなんです。
もし、転校生が来て、婚約破棄が現実になるとしたら、私の代わりにアンヌリーブ様がひどい目にあってしまうかもしれない。
そう思ったのです」
「いや、信じましょう
あなたの変わりようには、その方が納得がいく。
それに、アンヌリーブ様と殿下の間に割り込まれるのは、この国としては絶対に阻止しなければならない事です。
その可能性が1%でもあるなら私は気を配らなければならない」
「私が覚えている限りの事はセルビ様に教えます。
もし、転校生があった場合
一緒に2人の為に動いて下さい」
「ええ、やりましょう
これは、この国の未来がかかっていますから」
セルビ様の言い方は大袈裟でもなんでもない、だっていち侯爵令嬢との婚約破棄ではなく、隣国の王女との話なのだ、下手をすれば国家間の大問題に発展する。
だからこそ、ライアン殿下といつも一緒にいる彼の協力は必須なのだ。




