新たな約束
冬休みに入った。
この世界にはクリスマスはないので12月のイベントは少ない。年末に年越しパーティーがあるくらいだ。
面白いことに、1年の概念や春夏秋冬は変わらないみたいだ。
ただ年越しして、1月になると春となるらしい、言い方だけだけど…
1月から3月が春なんだって、まあ前世のときほど、ハッキリした四季はないみたいだから、いいのかな。
休みに入ってしばらくしたら、ウォル兄様が帰ってきた。
しかも、ヴォルフ様もつれて。
なんでも、騎士団は三交代で年末の休みを取るらしく、今年は一緒のシフトになったので、ヴォルフ様を誘ったんだって。
兄様ナイス!
「去年まで、四交代で長く休めてたんだけどね、今年は人が足りないんだよな~
あのバカ王子のお陰で」
サロンで一緒にお茶をしながら話しているのだけど、今回の殿下の件を兄様はまだ根に持っていたのね。
それはさておき、え~と詳しく聞いたら、年末から1月は騎士団員を4つのチームに分けて、期間も4つに区切り、1区を2つのチームが受け持つ。その中で2つの区切り分休めたらしい。人により連続で休めたり飛び石になったりするから、毎年運があるみたい。
それが今年は一部の騎士がいないから、変則で長く休めない上、2人とも飛び石だったらしい。
「一部足りない騎士とは、ライアン殿下と遠征に行ったということですか?」
「そうだよ。まあ あれの子守り組よりはマシだな。
そんな訳で長い休みが取れないから、ヴォルフは領地に戻るのを諦めたんだ。
こいつの家は辺境伯と言われるくらいだから、国の端っこだろ?」
なるほど、普段長期休暇だと、領地に戻っていろいろ手伝う事があるんだそう。
2人とも次期当主たから休みでも学ぶ事や手伝いがあるのかな。
「それで、ヴォルフ様は次のパーティーの約束もしてくれたのですか?」
「ああ、帰れないのはわかっていたし、ウォルターからも誘いを受けていたからね」
「殿下の遠征に付き合って行った騎士たちはどう選ばれたのですか?」
私は以前から気になってたことを聞いた。
「彼らは近衛隊支部の隊さ」
騎士団は中でいくつかに分かれていて、王家の人間の近くに配置される部隊が近衛らしい。
兄やヴォルフ様は第一騎士団に所属していた。
「とりあえず、年明けまでは休みだから、それまでヴォルフも滞在するよ」
マジですか?
持つべき者は兄様だわ!
ありがとう!兄様グッジョブ!
「そんな訳だから、アンジェリーナ嬢よろしく頼む」
「そんな、こちらこそ。
滞在中はまたお茶をご一緒してくださいね、後時間がありましたらダンスのレッスンにもお付き合い頂けませんか?」
「それはいい、いつも俺が付き合ってたんだが、ヴォルフ、代わりに頼むよ。
お前のがダンスは得意だろ?」
ヴォルフ様のダンスが上手い訳を兄様も知ってるみたいね。
パーティーまでに練習するつもりだったし、本番1回しか踊れないのは残念だもん。
このチャンスを逃す手はないよね。
「私でよければ、付き合うよ」
「本当ですか?うれしいです。
ヴォルフ様よろしくお願します」
こうして、新たな約束をゲットした。




