女子トークと王子の独り言
「アンジェリーナ、凄いですわ!」
セルビ様と別れた後、教室で本を読んでいた私にクラリッサが勢い込んでやって来た。
「おはようクラリッサ、どうしたの?」
「どうしたじゃありませんわ!学年で3位ですわよ! 凄いですわ!」
「落ち着いて、あなただっていい成績だったわよ、みんな20位以内だったじゃない」
そう、3人ともとてもいい成績でした。
勉強会をした甲斐がありました。
「そうですわ、クラリッサは12位、私も15位でした」
と、後ろからキャロルが来て言った。
ちなみにエミリーは8位凄い頑張ってたからね。
「みんな勉強会の成果が出てよかったわ」
「これもアンジェリーナのお陰よ」
「そうですわ、いっぱい教えてもらいましたもの。
それから、昨日は素敵なパーティーでしたわ、アンジェリーナありがとうございます」
「こちらこそ、みんなに来てもらってうれしかったわ」
「あのドレスとても素敵でしたわ
そう言えば昨日踊っていた騎士様の礼服を着た方はどなた?」
「辺境伯爵令息のヴォルフ様よ」
「とても、お似合いでしたわ、ウォルター様とのダンスも良かったですけれど、ヴォルフ様とは一幅の絵のような美しさでしたわ」
とキャロルがうっとりとした顔で言った。
隣でクラリッサまでが頷きなが同意している。
でも、憧れの人とのダンスをほめられるのは、悪い気はしないわね。
そんな話をしていると、予鈴の鐘がなった。
◇◇◇◇◇◇◇
━ライアン視点━
はあ~ 体がガタガタいってる
ずっと馬に乗って移動するのは、辛い。
腰もお尻も痛い。
寒さも堪える。
今さら後悔しても、しょうがないがまさかあそこまで試験の結果が悪いとは自分でも思わなかった。
去年まではそこそこ取れていたし、50位内は楽勝だったから、気を抜いていたんだ。
トーマスが最終学年はみんないつも以上に必死に勉強するから、殿下も頑張らないと
不味いですよと言ってきたが、大袈裟なやつだと、耳を貸さなかった。
まさかこの俺がビリから数えて3番目なんて…
父上の冷ややかな視線を思い出すと冷や汗が出てくる。
そして母上が笑顔で毒を吐いてきた時の恐怖は忘れられない。
この遠征の同行も提案したのは、母上だったし。
どうもこのところ母上から冷たい対応をされている気がしてならない。
いつも笑顔を崩さないで、凄い事を言ってくるから最初は気づかなかったのだが…
「ライアンあなたみたいな子でも一応王子なんだから、あなたが歩みよるものよ。
なんでアンジェリーナにばかり努力させるの?女の子に冷たいなんて、最低な男ね」
「ライアン、王子と言う肩書きがあるからって、肩書きで実力はつかないのよ
少しはアンジェリーナを見習いなさい」
「あら? 何か人に自慢出きる程の事があなたにあるの?
今まで何一つ満足にやりとげた事がない癖に…
アンジェリーナとは大違い」
そうだ笑顔で誤魔化されて、ちゃんと考えた事がなかったけど、母上には結構ひどい事を言われている気がする…
なんで?自分の息子にあんなに冷たいことが言えるんだ?
しかもいつもアンジェリーナの肩ばかりもって。
彼女ばかりほめて、認めて。
それも気にくわないんだ。
余計に、俺はあの女が嫌いになった。




