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またまた頑張ります

前世の物語の中のヒロイン、ユーリア。


物語の中ではヒロインは婚約者の王子と隣国の第三王子の間で揺れ動くのだ。

悪役令嬢アンジェリーナの事を国外れに追いやってまで結ばれた癖にちょっと違う男に言い寄られたからって簡単にぐらつき過ぎでしょう。


全く…今、自分がアンジェリーナになって、第二部を思い出すと腹がたってしょうがない。


でも、ユーリアは現実のこの世界ではもう退場してしまったヒロイン。


ユーリアはどうしてるかしら?

ちゃんと勉強し直しているかな?



いやいや、それよりも明日からの王子の扱いよね。


まず、間違ってもアンヌに手を出させてはいけない。


アンヌはユーリアじゃないし、簡単にライアン殿下を裏切るような方ではないけれど。

用心するに越した事はない。



だって、ライアン殿下の相手がユーリアでなくアンヌリーブに変わっちゃって、この後どこまでフリオール様が関わって来るか予測がたてられない。


「困ったわ」

その上ユーリアの時のように、戦友がいないのだ。

「セルビ様…」


そうセルビ様と一緒にユーリアからアンヌを守ったのに。

今度は私1人だもの… 相談する相手も一緒に頑張ってくれる人も今はいない…。




『アンジェはもっと周りに頼ることを覚えなさい』

頭のなかでお母様の言葉が浮かんだ…

「お母様… そうですね」

ニーナ様の事で1人で何とかしようとした事を後から知ったお母様に怒られたっけ。

何でも1人で抱え込むなってヴォルフ様にも言われた。


あの時、セルビ様に味方になってもらったように、今度も信頼できる相棒を見つければいい。



「うん。 頑張ろう」


よし、フリオール様からアンヌを守れ大作戦です。


やっぱり、ここは信頼出来る弟を頼るべきよね。

私はジュリアス殿下を相棒にする事に決めました。


と言うのも、学校なら大体アンヌと私は一緒にいるけど、王宮に戻ったアンヌに私は関われない。


留学中のフリオール様は同じ王宮に滞在している。

同じ王宮内でアンヌに接触されると守ることが出来ないからだ。


だからそこはジュリアス殿下に頼むのが一番だと思う。

なんと言っても義理の姉弟になる訳だし王宮で一緒にいる事があっても、それほど変な噂は立たないだろう。

だって、ジュリアス殿下の妃選びをアンヌも関わっている事は皆知っているし。


そうだ、ついでにセルビ様にも話を通しておこう。


王宮で働いているセルビ様にも頭の片隅に情報を入れておいて貰えれば、何かしら役立つ事があるかもしれない。


いろいろとこれからの事を考えている内に、先程の不安な気持ちも落ち着いてきました。


学校へ行ったらジュリアス殿下に時間を作って貰おう。


私はやっと安心して、もう一度目を瞑った。

まだ夜明けには早いのです…




◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇





「フリオール・ジャン・キリガスだ。 よろしく頼む。

この国には何度か来る機会があったがいつも王宮内に滞在していただけでね。

今回は留学中にこの国を見て回れたらうれしいよ」

私達のクラスにやってきたフリオール様は人懐っこい笑顔で挨拶をしました。


昨日会った時もそうだったけれど、本当に気さくで社交性が高い。


王族なのに偉ぶったところがないから、クラスの皆の方が戸惑っています。


どこまで身分を乗り越えて友達として付き合っていけるのか?

彼の許容範囲はどこまでか?

フリオール様の様子を見ながら皆が探っているのが手を取る様に分かる。


1年生の時、まだ転生して間もない頃って、私もこんな風に皆から遠巻きに観察されていたなぁ~。


それまでのアンジェリーナが周りを気にする余裕もない程追い詰められていたからね。

いつもクラスで無表情に1人でいたアンジェリーナにクラスの皆は声も掛けれず戸惑っていた。


私がアンジェの意識と融合して、髪型やメイクを変えた事でクラリッサ達が話しかけてくれた。

それがきっかけで他の皆の態度もどんどん変わっていったのよね。


今では同学年のメンバーはクラス外でも気さくに挨拶や声を掛けてくれる人も増えた。

婚約解消の時に私の株が上がった事も影響している。


イメージって大事だなぁ。

皆最初は見た目で判断するし、その後は学校内に流れる噂を、鵜呑みにされる事も多い。

自分でイメージアップしていく事は大事よね。


彼を見ていたら、そんな事を思い出し考えてしまった。



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