恥ずかし過ぎる噂
「うらやましいと言ったら語弊があるかしら」
とリゼット様が呟くようにいいました。
彼女も王族に嫁ぐ予定ですもんね。
「リゼット様はお相手の方とお会いされているのですか?」
確かアゼルダ王国の王子だと記憶している。
確かリゼット様のお母様がその美貌から隣国の王家に望まれたけど、公爵との愛を貫いたのだった。
アゼルダ王国の当時の王妃様が理解してくださり、婚姻を丹念するかわりに、娘が生まれたら是非もう一度縁談を整えてほしいと言われていたのだ。
「ええ、何度かお会いする機会は頂いていますわ。
とても穏やかなお優しい方です。
でもお互いに敬愛の気持ちはあっても決して恋心にはならないでしょう。
恋心ってモノが分からないのはちょっと残念だけれど、それでも幸せだし、私はそれでもいいと思っているのよ。
アンジェリーナ様は婚約解消によって真実の愛を手に入れたと聞いていますわよ」
とリゼット様が珍しくからかう様な微笑みで見て来ます。
「え? な、何ですかその真実の愛って?」
初めて聞く話に戸惑ってしまいます。
「あら? 3年生の間では有名な話ですわ、 ずっとアンジェリーナ様を影から見守って来られた辺境伯家のヴォルフ様が婚約解消を申し出られたアンジェリーナ様にすぐ婚約を申し出られたのは、アンジェリーナ様が傷物扱いされる事から守る為だと、そして誰にも奪われる事のないようにだったと」
とオレリア様が当然と言うようにおっしゃいました。
「そうそう、そしてお互いの気持ちをしっかり確認して結ばれているって、皆憧れておりますのよ。
それにスターレン様はアンジェリーナ様をとても慈しんでいらっしゃいますものね。
この前の卒業パーティーの時だって、わざわざ辺境領からいらしてくださったのでしょう?
愛されていますのね、憧れますわ」
とうっとりとおっしゃるリゼット様
知らないうちに私とヴォルフ様の話になっています。
しかも自分の惚気話を他人から聞かされるなんて、どんな拷問ですか!
恥ずかし過ぎて死にそうです。




