特別な存在
本日のランチセットのメニューは菜の花とベーコンのショートパスタサラダ、ローストチキンとたっぷり野菜のサンドイッチ、エビとサーモンのクリームパイ。
デザートはミルクプリンに苺のタルトと焼き菓子。
どれも美味しそうです。
それぞれにサンドイッチやサラダを口に運び美味しそうな顔をしながら話に花を咲かせます。
皆でいろんな他愛もないおしゃべりをしてお茶を飲み食事をする。
本当に久しぶりです。
こんな楽しい時間を持てるのも生きているからこそですね。
「ふー、やっぱりみんなでのランチが一番ですね」
「「はい!」」「そうですわね」
「最高ですわ」
口々に同意してくれます。
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数日後の放課後ミレーヌ様とばったり会いました。
「ごきげんよう、アンジェリーナ様。
その節はお世話になりました」
とミレーヌ様に挨拶をいただきます。
「ごきげんようミレーヌ様
学校で会うのは初めてですね。
どうですか?学校生活は」
「まだ授業を受ける事と学校の規則や校内の地図を覚える事で過ぎてしまっています。
けれど、今までの私の生活に比べれば、十分刺激的ではありますね」
と真面目な顔で答えてくれました。
少し緊張しているようですね。
クラスメートとの交流もこんな感じなのかな?
「どちらに行かれるのですか?」
「えっと… ジュリアス殿下と図書室で待ち合わせなのです」
とちょっと照れたように言うミレーヌ様。
さっきまでの緊張感が少し緩んだ様に見えました。
やっぱりミレーヌ様にとってジュリアス殿下は特別な存在なのが分かります。
「そうですか、殿下によろしくお伝え下さいな。
ミレーヌ様、よかったら今度ノエラ様やオレリア様達と一緒に女子だけのおしゃべり会でもいたしましょう」
そう誘ってみると、少し驚かれた後ゆっくり微笑まれると、「はい」と頷かれました。




