これから どうする?
コンコン
「お嬢様?お目覚めでございますか?」
「え? ええ。」
扉を開けて侍女と思われる若い女性が入ってきた。
あっ! 見たことある顔。たぶんアンジェリーナの専任侍女だ。
確か名前は…
「エマ?」
「はい。お嬢様。何でしょう?
ソファーでうたた寝なんて、はしたないって怒られますよ。」
「あ、ごめん」
そうか、私いきなり気を失うように、寝ちゃったんだ。
「晩餐のお支度を始めても?」
「もう、そんな時間?」
私はお昼の後に部屋で本を開いて、新しく売り出されたって言うお茶を飲んで…そしたらいきなり意識が…
私はお茶のカップを見た。思い出した!
これお茶じゃない!これはコーヒーだ。
この国には、コーヒーがなかった。
つい最近新たな飲み物が輸入出来るようになったと巷で話題になった。
それを手に入れて初めて飲んだ。この香りを嗅いだ瞬間不思議な気分になり、一口飲んで何だか目眩を覚えたんだ。
前世の私は結構なコーヒー好きだった。
1日に軽く5杯は飲んでた。
私の頭中ではアンジェリーナの記憶と前世の記憶が混ざって出現する、その都度、確認作業と感情の受け入れをものすごい勢いで行っていた。
とりあえず、エマに支度を手伝ってもらいながら、確認作業を継続しよう。
それと、エマからいろいろ思い出すきっかけをもらえそうだし。
「ねえエマ、今日って何日?」
「今日でございますか?12月3日ですよ」
「3日ね」
んーと婚約破棄が7月のパーティーの頃だから、
今私が16歳ならあと半年、15歳ならあと1年と6ヶ月か…
「私の誕生日って12月18日だからもうすぐよね?」
「はい。もうすぐお嬢様の16歳のお誕生日ですね。」
「!!」
あらーあと半年か…結構頑張らないと、修道院行きだわ。
婚約破棄は回避する?
うーんあの王子あんまり好みじゃないのよね。
だから、婚約は破棄じゃなくて上手く解消とか出来ないかな~
それで、新たな婚約を結ぶとかね。
例えば誰がいたっけ? 王子の側近とか、騎士団長とか、王弟殿下とか、あとは…学校の生徒会長の公爵令息か…でも、全部ヒロイン目当てな人だよね。
下手すると皆さん悪役令嬢の私を嫌ってるかも?
もったいない、もったいなさすぎる!
今の私ってこんなに美人さんなのに~
ちょっと前世記憶が、有利に働いてる?
でも、いいよね? この後の事を知ってる私の方が、役に立つし。
エマが崩れた縦ロールを直そうとしたから、思いきって、アップにしてもらった。
縦ロールはもうやめよう… なんかアンジェリーナには似合わない。
後ろを編み込みのお団子に結い上げてもらい。
少しだけ横の髪をおろしアクセントにした。
ドレスはAラインで薄紫色のシンプルなものを選んで着せてもらった。
私は初めて会う家族にちょっとの不安と期待を抱き緊張してきた。




