いざ、ダンテール公爵家へ
次の日の午後、私達はダンテール公爵家へ向かいます。
私とオレリア様、リゼット様、ノエラ様、そしてジュリアス殿下の5人です。
今日の事は事前にダンテール公爵様と婦人にはお話をしています。
お二人もずっとミレーヌ様の事を気にしていましたので、この申し出は一もニもなく賛成してくれました。
公爵家に着いて、ダンテール公爵夫人の迎えを受けます。
今日のミレーヌ様の様子を尋ねると昼食後、いつものように図書館で過ごされているらしいです。
私はいきなり大勢でミレーヌ様の元に向かうと逆効果になるのではと危惧します。
オレリア様やリゼット様と相談の上、まずはノエラ様と仲直りを先にして貰う事にしました。
「ノエラ様、まずはご自分の今までの気持ちをすべて伝えてみて下さいな。
まだ学校の話はする必要はありません。
昔のままのお二人に戻る事だけを考えましょう」
「わかりました。やってみます」
ノエラ様だけが侍従長に案内されて図書館へ向かいました。
私達4人はダンテール公爵夫人にお招きを受けてそのままサロンへ向かいました。
「この頃あの子に変化が見られるような気がしていたのです」
そうダンテール公爵夫人が言いました。
公爵夫人は名前をシモーヌ様と言います。
シモーヌ様が仰るにはこちらから学校の話はしないようにしていたのに、ジュリアス殿下が訪ねて来た後にポツポツと学校に関わる話を自分からする様になったそう。
それにミレーヌ様の様子が以前より楽しそうに見えるのだとか。
それを聞いて嬉しそうなジュリアス殿下。
誰が見てもジュリアス様の気持ちを読み取れてしまいそうです。
やれやれ…
いつも言っていますけれど、王子としてはもう少し感情を隠す事を覚えてくださいね。




