今度は皆に報告です(2)
次に拘束されたバルバラの様子についてジュリアス殿下が教えてくれました。
「今のところバルバラは北の塔に投獄されている。
数日後には北の修道院へ送られ道徳教育し直される予定だ」
北の塔は貴族の一時的な拘束場所だ。
捕まった時はまだ侯爵令嬢だったバルバラは北の塔に入れられたらしい。
「ウーン、その罪は重いのですかね?
今までの行いやアンジェリーナ嬢の事を考えますと随分と温情がある処罰かと思えますね」
とケビン様が疑問を口にします。
そうですよね。
令嬢を拐かして亡き者にしようとしていたのだから、本来は命を取られても文句は言えない。
でも、私もそこまでは望んでいない。
もしバルバラが処刑されてしまったら、後味が悪すぎる。
だから、お父様にも相談して侯爵家からはそれを望まない旨王妃様に伝えてもらった。
「うん。確かにね。
でもこれはラフォール侯爵家からの嘆願もあってね。
母上も幼い考えのままのバルバラを再教育で更正する機会を与える事にしたんだ」
とジュリアス殿下が言うと皆が一斉に私を見ました。
「バルバラさんの命を背負うのは荷が重いですもの。
もう関わらないで済むなら、それでいいのです」
とおどけて言いました。
「確かに気に食わない相手だとしても、処刑されていい気味とまでは思いづらいわね」
とリゼット様も同意してくれました。
「そうね。 もうあの騒がしい失礼な令嬢に会う事もないのよね。
アンジェリーナ様の敵を取って、もう一度くらい面と向かって嫌味を言ってやりたいけれど」
とオレリア様がちょっと感傷的に言います。
あの食堂での騒ぎが随分昔の事のようです。
「再教育したからと言って簡単に修道院から戻って来る事はないよ。
彼女次第だけど、一生修道院で神様に仕える人生もあるからね」
ジュリアス様は少し冷めた様に言いました。
きっとバルバラさんが私に対してした仕打ちの所為でまだ感情的に納得していないのかもしれません。
後でもう一度話をしよう。
姉想いの弟に感謝の気持ちを伝えたくなった。




