パーティー前日の知らせ
王妃様の返信に本音を言うべきか、このまま誤魔化すか…
「私は身内のあの子の事より、私と同じ立場に立たされる事になるあなたの事に気持ちを重ねてしまうの」
「だから、あなたが不幸になる事が分かっていながら、諦めてしまっているのが堪らないのよ」
王妃様ってこんな人だったんだ…
決して私に嘘を言っているようには見えない、これが演技なら女優以上だわ
ちょっとぐらい匂わしてもいいかな…
もしかしたら上手く解消とか話が進むかも…
「きっとライアン殿下は私に興味がないのだと思います。
だから、学校でも殿下とはあまり関わらないようにする事にしました」
「あなたの気持ちは? ライアンをどう思うの?」
「私は… ハッキリ言ってわかりません、好きも嫌いもそのような感情を持つ程殿下とお互いの話をしたこともないのです」
「ふー、まったく婚約して何年にもなるのに、あの子はお互いを理解する努力を怠っていたのですね」
「申し訳ありません」
「あなたが謝ることではありませんよ。年上の身分の高い者から歩み寄るのは当たり前のことです。それにあなたが努力をしようとしてくれていたことは知っていましたから」
そう言って考え込む王妃様。
「もう一度、関係を築き直したいと思いますか?」
「それは…」
私は目を閉じて苦悩を顔に滲ませる
本当は大声で絶対イヤです!っていいたいけど、王妃様なら私の気持ちを汲んでくれそう。
「そうよね、今さら嫌よね」やっぱり分かってくださった!
「アンジェリーナ、もうライアンに自分から関わらなくていいわ。
私に任せて。悪いようにしないから」
そういって手を握られた。
「ね?」
私は頷くしかなかった。
でもライアンを無視していいってお墨付きをもらったし。
よかったかも!
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
試験が無事に終わり、明日は私の誕生日パーティーだ。
邸の中は準備の為に侍従や侍女が右往左往している。
私は邪魔にならないように部屋で大人しくしていた。
ドレスも無事間に合って先ほど届けられた。
私が伝えた要望通りのいい出来映えだった。
コンコン
ドアをノックする音が聞こえて、お父様が入ってきた。
あれ?珍しく難しい顔をされている。
いつもアンジェリーナにはメロメロな甘い顔をしているのに…
どした? アンジェパパ!
「アンジェちょっといいかい?」
「お父様、何か問題がおこりましたか?」
「うん? どうしてそう思ったのかな?」
「だって、お父様がそんな怖い顔をされるなんて珍しいですもの」
「そうか、顔に出てたか… 実は先程連絡が来たんだが、ライアン殿下が急遽騎士団の遠征訓練に同行が決まって来月まで帰ってこないそうだ」
「え? 遠征? じゃあ明日は…」
「お前の誕生日パーティーを欠席する謝罪の連絡をもらったよ。
普通ならお前にちゃんと断りと謝罪の手紙をくれてもいいと思うのだが…
本当に急だったらしいから仕方ない」
なるほど、そう言うことか。
後で知ったけど試験の結果があまりにひどくて陛下が激怒したらしく、今回の同行は罰らしい。




