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ジュリアス殿下の変化

休み時間にジェームス様が訪ねてきました。


今日から謹慎明けのバルバラ様達が登校して来ているので、何かあったのでしょうか?


「ジェームス様何かございましたか?」


「いきなりすみません。

お昼休みだとジュリアス様もいらっしゃるので…」


「ジュリアス殿下には内緒と言うわけですね」


「いえ、そのジュリアス様の様子が変で… いえ変と言っていいのか… 人が変わったと言うか」


朝さっそくバルバラ様とコレット様がクラスまで来たそうです。

この前私が指摘したにも拘わらずまたしても男子クラスにずかずか入って来たとか…。

その時いつもなら無視を決め込んだり、何となくやり過ごしていたジュリアス殿下が口を開いたのだそうで、それもしっかり不快感を表しながら。

「オードラン侯爵令嬢、ジラール侯爵令嬢。

私はあなた方に声をかける事を許可していませんよ。

それに、男子クラスに恥ずかし気もなく入り込むなと、この前姉上に注意を受けたはずでは?」

と一段低い声で言ったらしいのです。


バルバラ様とコレット様は一瞬息を飲み、非礼を詫びて戻って行かれ様としたみたいですが、その際殿下が。

「ああ、あなた達は休んでいて知らないだろうが、私の妃はアンヌリーブ王女、オレリア・カスタニエ公爵令嬢、リゼット・ルエル公爵令嬢、アンジェリーナ・ラフォール侯爵令嬢の4人が選考を行う。

私はそれに従うつもりだから、いくらあなた達が私に媚を売ってきても意味が無い事を言っておく」

そう宣言されたそうです。


バルバラ様達はまさに顔面蒼白で出て行かれたとか。


それを聞いた私とアンヌリーブ様は驚いて口をあんぐりと開けてしまいました。

ジェームス様も戸惑う訳ですね。


あんなに誰にでも優しくて、女性に対しては特に強く出られることのなかった殿下がそこまで毅然とした態度をお取りになるなんて、思ってもいませんでした。

それが出来たら、私達の出る幕なんてないのでは?


まあ、何が彼を変えたのかとても気になります。

これは昼休みが楽しみになりました。


報告に来てくれたジェームス様にお礼を言ってお昼にそれとなく殿下の心境の変化を聞いてみようと言う事になりました。




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