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新たな令嬢

「オレリア様、リゼット様お疲れ様でした。

さすがですね、私見惚れてしまいました」


「ふふふ、言いたい事を言えて気持ちよかったですわ」とオレリア様。


「本当に、こんな機会なかなかありませんもの」リゼット様も嬉しそうに言います。


公爵家のご令嬢としては、悪目立ちは絶対出来ないし、下手に関わって悪い噂などもっての他ですもんね。

婚約者の事を考えても、両親から絶対目立ってくれるなと言われていたでしょうし。


でも今回は王妃様肝煎りですから、怖いものなしです。


私達は注文をすませてテラス席に着いて話を始めたところでした。


「とは言うものの、彼女達を大人しくさせるだけでは意味がありませんわね。 

ジュリアス殿下、先程の令嬢の中に気になる方はいませんの?」

とオレリア様が聞きます。


「自分の言動を姉上達のせいにするような方は論外です」

ジュリアス様は令嬢たちの先程の様子に呆れているみたいです。


「まぁ、確かに私達もあのような方々は推奨しかねますけれど、1年生だと謹慎されている3人と先程の方々が大体の高位貴族でしょ?」

とリゼット様が首をかしげながら言います。


「う~ん、難しいですね」

とジェームス様が腕を組んで考えています。


そこへ注文をした料理が届き、皆一旦食事に専念する事にしました。


食事中は軽い雑談でリラックスしながら頂きます。



「そうだ! ダンテール公爵家のご令嬢も1年生じゃありませんでしたか?

確かにミレーヌ様… だったかしら?」

食事後のお茶を頂いている時、私は思い出して言いました。


「そう言えば、ミレーヌは今年からでしたわね。

でも、1度も、学校で見かけないわ」

同じ公爵家だから、オレリア様はお知り合いなのかしら?


「多分、まだ学校へ来たことはないと思いますよ。

確か隣のクラスですけど…」

とジェームス様が言いました。



「え? 一度もですか?」

私はビックリして確認してしまいました。


「入学式には来ていた。

彼女入学試験でジェームスと私の次で三位だったんだ。

だから、これから勉強も一緒に頑張って行こうと、声を掛けていたんだけど…」

ジュリアス殿下が残念そうに言います。


その様子にちょっと感じるものがありました。

オレリア様を見ると私の視線に気づいて頷かれました。



「そうでしたの… おかしいわね。

先週お茶にお招きした時は何も言っていなかったわ」

オレリア様によると同じ公爵家と言う事で小さい頃から知り合いで定期的にお茶会を開いて行き来があるらしいです。


「オレリア、でもあの時のミレーヌは少し元気がなかった気がするわよ」

リゼット様が思い出すように言います。



「何かあったのかしら? 

リゼット、今日帰りにミレーヌの所に行ってみましょう。

アンジェリーナ様、私達が聞いてきますので少しお待ち下さいな」

とオレリア様が請け負って下さいました。


「よろしくお願いします」


ミレーヌ様… 気になります。

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