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新たな味方

2人は公爵令嬢です、

2人ともライアン殿下のお妃候補には上がった事もなく、私達は面識がありませんでした。

普通、侯爵令嬢の私より公爵令嬢の方が有力候補になりそうですが、2人とも生まれる前から許嫁がいたと言う話なのです。


それを聞いた時にはびっくりしましたけどね。


先ず1人目はオレリア・カスタニエ公爵令嬢。

彼女の婚約者はお隣の国の公爵家の嫡男、父親同士がいとこだそうで相手の家に息子が生まれた時に、もしカスタニエ家に娘が出来たら一緒にさせようとなったとか。

オレリア様はとても聡明で、正義感も強くハキハキした性格の方です。

1年生の噂を聞いて、どうにかしたいと思っていたとおっしゃってくださいました。


もう1人はリゼット・ルエル公爵令嬢。

やはり別の隣国の王家に求められて婚約が決まっているそう。

なんでも彼女のお母様が類いまれなる美女で、今の王様のお妃にと言われていたらしいのですが、お母様はどうしても夫である公爵様と一緒になりたくて、お妃候補を辞退したらしいのです。


普通なら何か国家間の問題になりそうですが王様の母であるその当時のお妃様が寛大な方で、それ程好いた相手がいるなら、仕方がないと納得してくれたとか…。

その代わり、もしそなたに娘が生まれたら我が孫にとお約束が出来たそうです。


リゼット様も、とても美しくお優しい方で学校生活最後の年にこんな騒ぎがあることに憂いておられました。


この2人と私達は王妃様に引き合わされて、直ぐに意気投合し仲良くなりました。


なのでこのランチ大作戦に彼女達にも協力してもらうのです。




◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇




次の日、お昼休みに食堂に現れたジュリアス殿下と側近2人。


「あら? ジュリアス殿下では?」


「まあ本当にジュリアス殿下よ」


「どうして食堂に? いつもは王家専用サロンにいらっしゃるのに」


「でも、チャンスじゃない? いつも騒ぎを起こす方もいないし」


「そう言えば、バルバラ様達は謹慎ですって? いい気味よ。

1年の癖にいつもいつも偉そうに」


「あの3人がいなくても、これ幸いと集まってくる人達がいますわよ。 ほら!」


ジュリアス殿下を見ながら皆がヒソヒソと噂していると。



「ジュリアス様 どうされたのですか? 食堂に来るなんて…」


「本当に。 私達びっくりしましたわ」


「よろしければ、ご一緒しましょうよ」


「是非、ご一緒したいですわ」


「私達、ジュリアス殿下とゆっくりお話したかったんですよ」



まだ入口近くだというのに、バルバラ様達の次に煩く、くっついてくる令嬢達に囲まれてしまった。


でも、今日はこれも想定内、ジュリアス様は落ち着いて対応します。


「すまない、今日は招待を受けてここへ来ているんだ」

と無表情でいいます。


笑顔など見せると、どんどん増長してずけずけと迫って来るので、無意識に能面の様な顔になっているのでしょう。


「まあ、どなたですの? 殿下をご招待なんて!」


「本当に、随分といいご身分の方なのね」


「まさかまた、アンジェリーナ様達ですか? いくら筆頭侯爵家と王族だからって、殿下を一人占めは狡いですわ」

と騒ぎだします。


そろそろかな?




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