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学長の決定

バルバラ様達はやはり学長からの警告を受ける事になり、3日間の停学になりました。


バルバラ様の家からはすぐに学校へ苦情が入ったらしいですが、学長決定だと伝わると、大人しくなったみたいです。


何せ、わが校の学長は先々々代が王弟殿下だった家系が代々引き継いでいます。

なので学長のお家はちょっと前までは大公家だったのです。

しかし王弟だったのも数百年前なので、先代が大公の位を返上され、今は公爵家に落ち着いています。


さすがに公爵様の決定を侯爵がとやかく言えませんよね。

まして、もとは大公家ですから。


普段はとても気さくでお優しい学長なので、私も何度かお話する機会を頂きました。


この学校だって、貴族の基本ルールは尊重されていますが、学校内だけなら、外の社交会よりよっぽど気軽でいられるようにしてくれています。


なので、その上をいく騒ぎやルール違反はユーリアが初めてと言ってもいい位でした。

だからこその退学と言う前代未聞の出来事が起こったのですが。

まさかその翌年それを上回るような行動を起こす令嬢が侯爵家から来るとは学長も思わなかったでしょう。



「さて、バルバラ様が3日間の停学となったそうなので、この3日で何が出来るか考えましょうか」


私達は王家専用サロンに集まり、話し合いです。


「アンジェリーナ様、バルバラ様がいなくなった途端、他の令嬢たちが何かと周りをうろちょろしていますよ」ジェームス様が苦笑いで言います。


「まあ、大半は遠くから見られているだけだから、いいですけどね」

ジュリアス殿下もどこか緊張が解けたように言います。

そんなにあの3人が怖かったのかしら?


「アンジェは何か考えがあるのですか?」

アンヌリーブ様に聞かれます。


「彼女たちのいない間に食堂へ行きませんか?」


「え? 姉上、いいのですか?」

ジュリアス様が目を輝かせて言います。

やっぱり仔犬に見えてしまうわね。


「ジュリアス様が1度も経験出来ないのは、かわいそうですし、それにいい機会なので他の令嬢にもしっかり脅しをかけて牽制しましょう。

その後噂になれば、尚いいわ」


「何だか面白そうですね」

いつもは大人しいもう1人の側近候補のケビン・マーカス様も期待のこもった顔で言います。


「アンヌ、この際3年生のお姉様達にも手伝ってもらいましょうか?」


この前、王妃様が頼りになりそうな味方を紹介下さいました。


それが3年生のお姉様たちです。


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