先生と貴族のランク
放課後、私とアンヌリーブ様は1年の先生達にあるお願いをしに行きました。
それは授業時間の事です。
先生達もこの令嬢達の騒ぎは困ることが多くあり、難儀していた様子で私の作戦を聞くと快く協力を申し出てくれました。
先生も人の子です。
気に食わない新入生には思うところがあるのでしょうね。
そもそもこの学校の先生は歴代の優秀な生徒に学校側が話を振ります。
しかし、嫡子では無理ですし、そうでない生徒でも、あまり高位貴族だといろんなしがらみで、教壇に立つのをよしとしない家もあります。
なので今いる先生方も多いのは伯爵家以下の家の出の方が多いのですが、その事で先生に対して自分の方が身分が高いのに指図するのかと文句を言う生徒が例年何名かいるのです。
しかし、国としては貴族たちを正しい知識や常識を教え導くための指導者に難癖つけるなど言語道断という意向があるそうで、先生になり5年間立派に勤めた人には爵位とは別に国の特別待遇の位を授けています。
それが準博士、博士、上博士の3種類。
前世でも、大学の研究者や学者の人が博士と呼ばれたりしていたけど、それとはちょっと違うみたい。
私も詳しくはわからないけど。
そう言った事で、毎年その年の公爵家や侯爵家の生徒数人にお願いして先生に対して率先して敬意を示す様にしているのです。
去年の卒業生は、言わずもライアン様と側近方。それと公爵令嬢だったフランソワ様。
今の3年生にも公爵令息が2人と侯爵令嬢2人がその役目を担ってます。
そして2年生は実は私とクラリッサ、隣のクラスの侯爵令息たちなど数名に話がきていました。
ところが今年はこのバルバラ様達を筆頭に先生達を舐めてバカにするような態度の生徒が多すぎて、それも問題になっていたらしいのです。
なので反対に先生達にお願いをされる事にもなった。
全く、あの子達には呆れる他ありません。




