三兄弟
「お嬢様 どちらへ行かれていたんですか?」
「ごめんなさい、エマ。
早くに目が覚めてしまって、庭を散歩していたの」
「何も言わずに行かれないで下さい」
「エマ達を起こすのは悪いと思って。 それに、すぐ戻るつもりだったから」
そう言うとエマは苦笑いをしながら
「それでも、起こして下さって大丈夫ですよ」
と言いました。
「今度からそうするわね」
そう約束させられてから、改めて朝の支度をしてもらいました。
なぜだか、今日は淡いグリーンのドレスに柔らかく編んで纏めた髪型にされました。
髪には小花の飾りが散ってます。
お化粧もナチュラルだけど、ちょっと可愛い感じの印象です。
「1度こんな風にしてみたかったのです。
今日の罰ですよ」
とエマがいたずらをした子供のように笑ってる。
食堂に行くと、お母様がエリノア様とお茶を飲みながら談笑していました。
「おはようございます。エリノア様、お母様」
「おはようアンジェ、雰囲気がいつもと違うわね」
とお母様。
「本当に。一段と可愛らしいわ」
エリノア様まで誉めてくれる。
「今日はエマが変えてくれました」
私はこうなった事の顛末を語ります。
エマには話してない、ヴォルフ様とランドルフ様に会った話しもしました。
「あら、ランドルフに会ったのね。
良かったわ、昨日旦那様とランドルフは帰りが遅かったから、紹介出来なかったものね。
カミラ様には今日の晩餐にはご紹介出来ると思いますわ。
それに1番末の息子も帰ってくると思いますので」
朝、ヴォルフ様が行っていた隣国の学校から戻ってくるのね。
お名前はたしかマリウス様だったかな?
わたしの2つ上だから、ご卒業されたのよね。
「アンジェリーナ様もマリウスにはまだ会っていないものね。
晩餐には三兄弟揃うから男ばかりでむさ苦しいけど、我慢してね」
なんて言って、ため息ついてるけど、顔は嬉しそうだわ
3人の息子さんと会うのも久しぶりなのかな?
「マリウス様は卒業後はどうされるのですか?」
お母様もマリウス様が今年で学校を卒業するって分かっていたみたいですね。
「それがあの子はそのまま隣国の研究院へ進むと言っているの。
あの子は農業や植物の研究に没頭しているのよ。
もともとこのスターレン領は気候的に農業が弱い土地柄なので、それをどうにかする為に研究をすると言ってね」
「まぁ素晴らしい、エリノア様のお子さまは3人ともとても立派にお育ちになりましたのね。
今夜会うのが楽しみですわ」
私もマリウス様に会うのが楽しみになった。
私達は朝食を、頂きながら午後は一緒にスターレン領の町を見に行く予定をたてました。
来るときに馬車からチラッと見ただけなので、とても楽しみです。




