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頭が痛いよ

頭痛え…

超痛え…


昔、事故って転倒したときみたいな衝撃?

背後から殴られたのか?

瞼は空いてるはずなんだけど良く見えない…

右の頬にざらざらしてる感じがあるので、うつ伏せで倒れてるのかな?


耳鳴りがする。

他の音は聞こえない。

ちきしょう…

何なんだ?何があった?

誰かいるのか?


指先に意識を持っていくと、動く。

まだ頭は痛むが、少しずつ視界が戻ってきた。

耳鳴りも治まってきた。

視界の隅に黒い塊が見える…

俺の荷物を漁っているのか?



デカイ猿?ケモノ?

ゾッとして全身に寒気が走る!

あんなにデカイ猿なんて見た事無いぞ!

猿?は、荷物漁りに夢中なのか俺が目を覚ましたのに気付いてないらしい。


どうする?


逃げるか?


どうやって?


何処に?


ヤバイよ…


詰んでないか?


猿らしきやつはバッグを漁ろうとしているが、なかなか開かないらしく夢中でこじ開けようとしている。


こちらに気づかないのは助かるが…

痛む頭を我慢しながら、身体が動くか確かめていく。


相変わらず頭は痛むが、他は大丈夫そうだ。


猿?は扉から5メートルほど離れた位置にいて、こちらには背を向けている。

起き上がってすぐにダッシュし、扉に駆け込んで内側から鍵をすればどうだろう?

こうなればトンネルを逆に歩いていくしか手段は無い。

って!扉の向こう壁だったじゃねーか!

こうなりゃ山の中に逃げるしか無いか?

でも、相手に有利な気もするぞ?


落ち着け!落ち着け俺!

ゆっくり深く深呼吸だ…


落ち着いて来た(多分)ら、周りが見えるようになって来た…

猿?は1匹だけみたいだ。


息を殺して奴の様子を伺う。

音を立てないようにゆっくりと身体を起こしていき四つん這いのような姿勢になった。


ヤツは俺よりも少し大きいように感じる。

背中を丸めて荷物を漁ってるのに、肩幅とか凄い広い。

あ、尻尾付いてる。

ゴリラ系じゃなくて猿系なんだなやっぱり。



俺の方は武器も無く、護身術の心得もなく、せめてもの防具のメットとかはまさに猿のそば。

スマホもあの辺りだし。

そもそも何でどんなふうにして攻撃されたんだかわかんない。

チラチラと猿を気にしつつ自分の周りにも目を配ると、拳大の石が落ちてる。


もしかしてコレをぶつけられたのか?

思わず後頭部に手を当てる…

「!!」

クソッ!思わず声上げそうになった!


滅茶苦茶イタイ!


こわごわ見てみた手にはベッタリと血がついている。


猿から目を離さずに、革ジャンの左袖のとこに、手のひらの血をなすりつける。


『…ふむ…最初はまぁ…こんなもんで良いか…』


「??!!ヒッ!!??」

首元で声が聞こえたっ!?


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