その41
守られながらも現状をどうにかしたいと考えているリジーは、変装してコッソリとその場から逃げようとしてみた。けれどもその姿はすぐにシュナイダーに見破られあっけなく終わってしまった。
自分では自信があったんだけど、やっぱりプロには負けるわね。諦めたわ。
他の同僚達も私のすることにはとっくに気付いていたみたい。情けないわ。
相手はシュナイダー達の元の仲間だという。
本当なの?
今もS Pをしているはず。
怖いわ。
そもそも何で私ばかり狙われるの?
あの写真が原因?
私にはただの風景写真にしか見えない。
彼らとは見る視点が違うのかもしれない。
問題の写真は今は倉庫で眠っている。
もう出すことはない。
だってこんなに怖い目に立て続けに会うなんてやだもの。
私はただ平和な生活を…当たり前の生活をしたいだけ。
シュナイダーは変装してリジーの近くにいた。リジーには言っていない。態度で相手に気づかれる恐れがあった為である。
他の仲間たちはリジーの視界に入る場所にいた。
皆違う格好をしている。
普通ならまずわからない。
だが相手もプロ。
バレないとは考えられない。
だからバレてもいいように体が細い男性は女装していた。
ここは駅前広場。
人通りが多い場所だ。
だから人がひっきりなしに歩いている。その中に明らかに不審な行動を取る男と服装が体にあっていない男が2人、リジーの近くに歩いてきた。
全員に緊張が走る。
その2人、同時に行動を開始してきた。
リジーに向かってタックルを仕掛けてきたのだ。
すんでのところでかわしたリジーだったが、2人同時は無理だ。そこにシュナイダーの仲間が割って入りリジーの腕を引っ張って攻撃から避けた。
男達は手にナイフを持っていた。
明らかにリジーを狙っていた。
だがこちらとて丸腰ではない。ポケットから警棒を出すと一気に伸ばしてかまえた。
「ちっ。話が違うじゃねーか。その女を消せとだけ言われたのにな。割りに合わねー。」「だよな〜、もっと金貰っとけばよかったな。」
男たちの会話を聞いた仲間達は2人を取り囲んで逃げられないようにする。
「お前らはなぜ彼女を狙う。誰かに依頼されたか?」
「………。」
「さっきの会話聞いてたから大体のことはわかるがな。まっ、大方こいつにでも依頼されたか。」そう言いながら写真を一枚2人に見せると表情が変わり事実だと知る。
「黙ってたって顔に出てるぜ。上に報告しとくか。」
「ああ、そうだな。」
「にしても何で彼女を狙ったんだ?まさかとは思うがミイラ取りがミイラになっちまったか?」
全員が男2人を取り囲み、警察が来るまで逃げられないように拘束する。周りは騒然となってその場から避けるように歩いていく。だから他人に危害が及ぶ心配はなかった。
男たちは2人警察官に連れられて行った。
リジーはまだ体の震えが止まらない。
その時後ろから抱きしめられ咄嗟に叫んだが、「俺だ。シュナイダーだ。」聴きなれた声を聞いてようやく落ち着くことができた。




