その37
まずは気持ちを落ち着かせる為仲間達と合流するまで余計なことは喋らなかった。
そのおかげかリジーは少し気持ちが落ち着いたようだ。その頃になってようやく仲間達がゾロゾロとやってきた。
瞬間固まったリジーだったが、シュナイダーが1人づつ紹介していくとようやく肩の力を抜いたようだ。顔色もややピンク色になっていた。
真っ青だった顔だったから良かったんだろう。
そこでようやく仲間達からリジーに何故襲われたのかを聞かされ、呆気にとられていた。
自分の血族にお金持ちがいたなんて初耳だったのだ。両親からはそんな話は聞いたこともない。
高齢だが元気な両親に聞きに行かなくてはと1人考え込んでいた。
その姿をすぐそばで見ているシュナイダーのことは頭から抜け落ちていた。
「…で?どうする?これから。一応警察には説明しておいたが、…。家族のそばにいるか俺のそばにいるか決めてくれ。」
「え?二択なの?別にホテルとかに泊まればよくない?」
「いや、それでは危ないんだ。だから二択で選んでくれ。」
「なら両親の元に行くわ。ならいいでしょ?」
「なら今すぐ電話するんだ。向かうと。」
「分かったわ。じゃあ電話するわね。」
バックをあさり携帯を取り出すと両親が住んでいる自宅に電話をかけたが、誰も出ない。
イライラしながら待ったが繋がることはなかった。
「ん、もう!何で出ないの?」
「どうした?」
「自宅に電話したんだけど誰も出ないのよ。いつもならいるはずの時間なんだけど…。」
考えていたシュナイダーは携帯を取り上げ、自分のポケットに入れた。
「リジー、急いで俺の家に行くぞ。みんな悪い。警護頼む。それからリジーの両親の情報も知りたい。どうなってるか調べられるか?」
「おいおい、誰にそんな口をいってやがる。俺らができないことを引き受けるわけないだろ?」
「そうだったな。頼む。」
「OK。じゃあ、まずはお前らを家まで護送だな。」
「頼む。今回の敵は一人ではできないと踏んだ。どうやら組織だった奴らが相手のようだ。」
「だな。じゃなきゃできないことが多すぎるしな。」
「ああ。そうだ。必要なら警察を動かしてくれ。アジトごと壊滅させるつもりだからな。」
「おおコワ。こいつを敵に回さなくて良かったよ。」
リジーはシュナイダー達の話をただ黙って聞いていたが、段々大ごとになってきているようで頭が痛くなりそうだった。
「シュナイダー、ここまでしないといけない相手なの?」
「ああ、そうみたいだ。」そう言いながら仲間から手渡された武器を手に車に乗り込んだ。リジーもだ。
車は静かに発進してその場を後にした。その後にも何台か続いた。
1時間くらい走っただろう。
ぐるぐると街を走っていたから今はもうどこを走っているのかはわからない。
方向感覚がなくなってしまったかのようだ。
ようやく着いたのは2階建ての一軒家だった。
リジーはシュナイダーにせかされるような車から降り、みんなの後をついていった。




