終わりなき逃亡
感染者に囲まれた4人は銃器で頭を撃ち抜き近寄って来る者から始末していった。感染者は迷彩服や作業服などを着ており軍の兵士や技術官であるのがうかがえる。迷彩服のネームにはU.S ARMYと刻まれていた。アメリカ軍の兵士なんだろう。作業服を着た人は血で真っ赤に染まっていた。
「アメリカの兵隊も奴らの仲間入りか。お気の毒だな!」
東堂はため息をつきながら呟くとトカレフで感染者の頭を撃ち抜いた。
ある程度、感染者を駆逐すると4人は3日後に船が来る方角に向かって走って逃げた。
「弾はあとどれぐらいある?俺はだいぶ使った。」
秋水はM4A1を眺めながら言った。
「俺もだ。」
「案外、俺も使いすぎた。他で調達出来れば良いが。」
「あの量なら仕方ないさ。」
「最悪このナタのような武器で接近戦となるな。」
4人ともかなり使いすぎたようだ。
今、4人がいるところは草村という事もあっていつどこから感染者が現れるか分からない。 まるで戦争映画みたいな動きをして周囲を欠かさず警戒した。近くにボロい車が止まっておりトニーと秋水は銃を構えて警戒しながら近づいた。
「異常なしだ。中に缶詰が沢山入っている。それとお茶のペットボトルがある。」
「 案外、新しいやつもあるけどつい最近、奴らはここを実験場にしてるのか…」
トニーはこの島について気にしていた。
食料を確保してその場を離れ南の方向に向かって前進した。単体の感染者はククリナイフで倒して生前に持ってた物を物色していった。
進んだ先には大きな溝みたいな穴を見つけた。
「何だこれ?洪水対策の手製の河川か?」
「違う。ここに階段があるだろう。塹壕のようだ。物を入れる木箱が沢山ある。」
確かに塹壕だ。木箱は古く錆び付いている。