表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
詩集♡季映(ときばえ)  作者: 詩織
95/170

ハーブ物語




ハーブの物語は古代エジプトに始まり


死の儀式と共に


その役目を培ってきたという。


香料や医療に使われたハーブが


発掘されるミイラと共にあるという


それは、ただ単に儀式や防腐剤というよりも


大切な者を亡くした親や子が


死者が黄泉の国から無事に還って来れるよう


香りの高いハーブを道しるべ代わりに


納棺したのかもしれないと思いたい


作者であった。


挿絵(By みてみん)







黄昏が湿気を大地の向こうへ押しやるころ


微かだが確かな足どりで


庭はその憂いの中に沈んでゆく。




ガーデンテーブルの上に置かれた


摘みたてのハーブが匂う…


タイム、ミント、パセリ、セージ、


ローリエ、バジル………。




春から秋にかけて


摘みたてのハーブを使った料理が食卓にのぼる


ローリエやタイムは、チキンカレーや豚肉の煮込みに


バジルは、パスタやトマトサラダにと、


料理好きなわたしにとって


このハーブの季節は格別なひとときになる。





友人を招いてのお茶会や食事会では


ハーブは食卓の演出家であり名監督で、


食事のあとのハーブティーや食後酒にも


摘みたてのミントが香りを添える。




太陽が傾き、秋風が肌をかすめ


ショールが欲しくなる夕暮れまで、


語らいは終わることなくつづき


友の帰ったテーブルに残された


ハーブブーケの緑は闇と重なり、


その香りは夜の帳の中で自我を開放する。





そろそろクリスマスの準備やね~


リース用の赤い実や、蔓取りに行かなくちゃ、



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ