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詩集♡季映(ときばえ)  作者: 詩織
77/170

草きつね




「んっ、」



「えっ?」



「これくんるから、」



「、あっ、、すみません。」



「なんも、なんも、」




うだるような夏の汽車の中で、


子ぎつねを一匹もらった。







知らないお爺さんが心配になるほど


ひどい顔をしてたのだろうか………。




去年8月


祖父の納骨をすました帰りだった、






お爺さんがくれた子ぎつねの、


しっぽは柔らかく


ふるふる揺れて、


猫じゃらしでできていた。


耳も顔も草の匂いがして


「スゥー」と息を吸ったら


悲しかったこころに


爽やかな風穴が


スコーンといた。





あっ、そういえば、


ちゃんとお礼を言ってなかった。


いけない、(汗))))


急いできょろきょろと


お爺さんをさがした。





お爺さんは まだ、


きつねを編んでいた。


ちいさな子どもたちが


食い入るように


それを見つめていた。





嗚呼、わたしも


あんなだったっけ………


泣いてばいいたらあかん、


天国の爺ちゃんが 


言った気がした。


「爺ちゃん、きばるよね~」


と、つぶやいた。





車窓を流れる風景に


爺ちゃんと過ごしたときが重なる。





空はどこまでも青く 


山はキラキラ光にとけて


ゆらゆら燃える。


追いかけ歩く


わたしの手をひいて


やさしく語る

爺っちゃんのまなざし。






汽車を降りるころには


すっかり元気になっていた。




降りるわたしを見送るように


顔をあげて お爺さんが


小さく笑った。




わたしも微笑みながら


小さく言った。


「ありがとう♪」



挿絵(By みてみん)


こんな感じだった、


ねこじゃらしのキツネ。


草むらから そっとみてる


キタキツネ。

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