夢ひとつ
(カランコロン♪カラン♪)
「ぁ………おかえりなさい♪」
て、
声を聞くと
なんだか嬉しい。
会社でヘマして落ち込んでいるときも
彼女と喧嘩して凹んでいるときも
なんていうか、、、
勝手に足が向いちゃうんだよ、ここに♪
はじめて来たときは
そりゃ~
驚いたさ~(笑)
いきなり「おかえりなさい♪」は、
………ないだろ~
間違えちゃったかと思ったよ、
その手の店と、
(笑)ハハハ♪
σ( ̄∇ ̄ )あの…オレ?
(*´∀`*)
ええ~おかえりなさい♪
( ̄0 ̄;ハァ~
ただいま~♪
(*´∀`*)
お疲れさまでした。
お紅茶でもいれましょうか?
( ̄0 ̄;ハァ~、
お願いします。
(だいじょうぶかぁ~)
(ドッキリかぁ~?)
(汗)))))
この春の人事異動で、
単身赴任
この街に来て半年、
地理勘がない町での営業は、
想像以上にキツかった。
だからって、
仕事、辞める訳にもいかないよな~
今日はイヤに太陽がジリジリ暑くて、
少し涼んでいきたいと思って入った店、
初めての店というのは、、、
どうも敷居が高いものなんだが…
まるで、
家に帰ったように、
入れたてのお茶をいれてもらって
頼んでもいないのに、
アイスなんかついてるしぃ(笑)
店内を見渡すと、
カフェらしからぬ 畳の部屋もあって、
誰か寝てるしぃ、
あぁ~気持ちよさそうだな~(笑)
さっきの女の人が
タオルケットなんか掛けてあげてる、
ここのオーナーなのかな~?
壁一面の本棚には
マンガ本から専門書、
古いレコードまであるし
ステージみたいなコーナーには
ピアノが置いてあるところを見ると、
音楽好きが集まるのかもしれないな………。
しっかし、、、
回転率悪そうだな~(笑)
こんなんで…
商売になるのか~?
居心地はよさそうだけど、、、
また、ゆっくり来よっ~と!
(笑)
「いらっしゃい♪」
と、迎えるよりも
「おかえりなさい」
と、迎えたい………♡
丁寧に入れられた紅茶。
どこか懐かしい薫り。
切ないメロディー。
深呼吸ひとつ。
よそいきのカフェでなく
日常のリズムに組み込まれたような店。
好きを集めて
嗜好が合う人々がなんとなく集まる店。
そして、店主と客が会話したり、
その会話に他の客も聞き耳をたて巻き込まれる。
居心地のいい箱の中で
小さなワクワク感が生まれる店。
カフェがやりたい♪
夢ひとつ、みっけ~♪
(笑)
この、作品は 詩織の童話集からの再編集です。
いつも足跡 ありがとうございます。