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詩集♡季映(ときばえ)  作者: 詩織
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夏の音♪

夏の風と、


せせらぎの音を聴くと


かくれんぼをしていた


子どもの頃を思い出す。



わすれものを取り戻すみたいに………






挿絵(By みてみん)






オニヤンマは全長10cm

羽を広げた開張は11cm~13cmほどにもなる

日本最大級のトンボです。


大きな眼はきれいな緑色で、

光のあたり具合で

微妙に変化する様は宝石のようで、



体は黒と黄色のお洒落なボーダー柄で、

大きさだけでなく見た目も美しく


"トンボの王様"と呼ぶのに


ふさわしい風格をかもし出す。




秋の空に舞う赤トンボと違い、

動きも素早く


なかなか人を寄せ付けない孤高さもかっこよくて、


子どもの頃は、男の子たちの憧れの的だった。



幼虫であるヤゴは、

ヤゴといっても体長6cmもあるヘビー級、

清流に棲み 食欲旺盛で、

ザリガニの子どもやオタマジャクシ、小魚を餌にし、


成虫となってその勇姿を見せてくれるのは7月~8月。


成虫になるとオニヤンマは、


新しい縄張りを求めて漂行する癖があり


町中でオニヤンマを見かけたら、

漂行中なのかもしれない。



棲息地での飛びかたには一定のルールがあって、

一匹あたりの縄張りは清流に沿って100mぐらいのようで、

その間を行ったり来たり 巡回している。



ということは、


オニヤンマを見かけたら追いかけず、


その場所で待っていれば、


また数分後に戻ってくるということで、



時期になると


オニヤンマに毎年出会う場所に立ち、


悠々と飛ぶ姿をぼんやり眺めるのが


わたしの癖になった。



体をひるがえす時にに聞こえる

「ヴォーン、ヴォーン、」

と低音な清々しい羽音に耳を澄ます。



真夏の青空と白い雲



大きな黄色の向日葵に背を向けて、



目の前を飛び去るオニヤンマの羽音は



わたしにとって



夏の扉が開く合図なのかもしれない♪


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