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詩集♡季映(ときばえ)  作者: 詩織
33/170

花手帳




東北の地にあって、


当時の園芸や庭に対する


一般的な意識を遙かに超えていた


賢治がいました。




※参考図書

花壇工作








花巻農学校での教師時代


「花壇工作」と

題した授業を行っていたという

賢治。



大正末期から昭和のはじめにかけて


たくさんの西洋花壇を設計し


花巻の気候にあった花についての

研究をしたり


花の配色において、

色彩学の理論をも取り入れていました。


その、ほとんどが

机上の空論で終わってしまってることが

残念ではありますが、、、



岩手県花巻市矢沢町

[宮沢賢治記念館]には

当時、賢治が設計した

花時計が再現されています。




賢治の花への想いが詰まった


『メモフローラノート』


『メモフローラ手帳』には、


じつにたくさんの植物が記入されていました。


ムスカリ・プリムラ・シラー

ラナンキュラス・ムスカリ・クロッカス

マグノリア・アネモネ・薔薇・・・


当時は洋花がブームになり

イングリッシュガーデンに見られる

さまざまな花々を賢治も、

賢治の死後、多額な請求書が

イギリスのサットン商会から

届くほど購入したといいます。


挿絵(By みてみん)


参考資料:”横浜植木”カタログ

(ボタニカルアートコレクション)

(写真は拾いです。)



ここに紹介した図版は、


その当時の花屋のカタログですが、


もしかしたら


賢治もこんなカタログを見て


庭に植える花を選んでいたのかも

しれませんね♪



友人の結婚式には


赤い実のついた寄生木やどりぎ

部屋いっぱいに飾り、


テーブルにはアスパラガスを添えた

という


フローラル手帳に残る


たくさんの設計図を見ながら


賢治の思いに寄り添うことは


花好きにはたまらない物語のはじまり。



✲゜。..。₀:*゜✲゜*:₀。



涙に流れる血のよふな


ピジョン・ブラッド一粒に


遙かむこうのイギリスの


ドーバー海峡アズライト


みなみの空にひびわれた


青い空にはトルコ石


見上げた空に虹色の


オパール雲が浮かぶ国


光と風と青い空


賢治のこころの国という


イーハトヴがあるのだろう


イーハトヴがあるのだろう



 詩織♪



✲゜。..。₀:*゜✲゜*:₀。





挿絵(By みてみん)

わが家で咲いたカンパニュラ♪




名前が似てない?


”カムパネルラ”はこの花から

貰ったのかな?


(笑)






「生まれてくるのが百年、早かった。」


と、言われる賢治。


科学者であり、文学者であり


芸術家でもあった彼の、


ナイーブな感受性と感性は、


遙かなる海を渡り


ドーバー海峡へ

到着していたのかもしれない。



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