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新緑の候
陽光にものみな光輝く「緑」は、
若者の希望にあふれる心のようだ。
木の葉に やあらむ色をさし
羅うすものの裳もの儚げな萌木色にて春を摘み
春に芽吹いた若い草は 春の七草さす若菜色
田んぼに植えたばかりの稲苗のひよこのような若苗色。
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春を迎える喜びが満々ていた若いころは
あとから思えばこわいもの知らずの反面 小さなことで傷つき、悩んだ。
どんなに悩んでも、悩んだことでさらにしなやかに、美しく。
お金はないけど楽しくて、青虫のようにパリパリ畑で貪ったレタス・グリーン
生命力は陰りなく 背伸びしてでも大人になって
早く未来を見たいと思ってた青竹色。
時間だけは贅沢に、心がつくった草萌ゆる 新緑の春候。
green finger(緑色の指を持つ人)という人がいます。
植物を育てるのが巧い人という意味ですが、
そんな指が欲しいと思ってた………。
ターシャのような指が