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ダンジョンマスターは意外とホワイトな職業だった件  作者: 柏木 友
一章 ダンジョンマスター誕生
1/15

手紙

都市伝説。それは国を問わずある話だ。トイレの花子さんやスレンダーマンなど、色々な都市伝説がある。そしてその都市伝説の一つにこんなお話がある。ある日ダンジョンマスターへの就職案内の手紙が届くと。届く人には決まりがある、生活に困ってなく、平凡な人。欲は無く、困ってる人がいると助けに行く人。そして、ダンジョンに選ばれた人。他にもいろいろあるのだが、割愛させて頂く。まぁ、都市伝説は本当にあるのか無いのか分からない物が多いのだが。この都市伝説は本当にあるのだ。そして、また1人ダンジョンに選ばれ、ダンジョンマスターになった人が誕生するのであった。



☆ ☆



俺、癒坂恭助(いさかきょうすけ)は何処にでもいるような会社員だ。彼女いない歴=年齢の最近30代に入った俺だ。毎日が平凡に過ぎていく。確かに平和はいい事だ。彼女がいなくても、アニメを観たりして休日は過ごすし、友達もいる。そんな俺に手紙が届いた。普通だったら手紙が届いた位で驚かないのだが。この手紙の最後の方にこう書いていたから驚いたんだ。「素晴らしい職場を提供します」こう書いていたのだ。今の職場に別に不満はない、上司はいい人だし、残業も自由で残業代も結構出る。給料だっていい方だ。友達からもお前の職場は羨ましいと言われる位の職場だ。だが、この手紙の職業にこう書いていたから手紙を捨てれなかった。「職業:ダンジョンマスター」こう書いていたのだ。最初はイタズラだと思った。だが手紙に書いてあるURLを調べてみると、ホームページが出てきたんだ。説明欄にこう書いてある。ホワイトな職場で貴方に素晴らしい生活を。と、正直本当かよと思った。それに職場内容は何にも書いてない。だが、俺は不思議な感覚に惑わされ、ダンジョンマスターになるをクリックしてしまった。そこで俺の意識は途絶えた。後に残ったのはパソコンに表示されている。新たなダンジョンマスター様、就職おめでとうございます。という文字だけだった。



☆ ☆


「マスター」

誰かを呼ぶ綺麗な声が聴こえる。俺は目をあけ、誰かを呼んでいる声の主を見てみた。誰かを呼んでいる人は俺の方を見て、マスター!と呼んだ。俺の事だったのか。マスターとは何のことなのだろう。俺は聞いてみることにした。


「なぁ、マスターってのは何なんだ?」

俺が聞くと、女性は不思議そうな顔をして、少し考える仕草をすると、喋り出した。

「マスターはマスターの事ですが?」

確かにそうだが、聞いている事が違う。

「何故俺の事をマスターと呼ぶ?」

「マスターは私の親であり、ここ、ダンジョンの親であり、全てのモンスターの親であります」

だからマスターと呼ばせて頂いてますと、目の前の女性は続けた。ダンジョン…ダンジョン。あぁ!。俺は思い出した、手紙が届き、手紙に書いてあったURLからホームページを開いて、ダンジョンマスターになるをクリックしたんだ。俺はなるほどと思った。


「つまり、お前は俺の子と言う訳だな?」

念のため確認する。

「はい、その通りでございますマスター」

女性はニッコリと笑った。俺は女性の笑顔に見惚れていると、女性が話をしだした。

「それではマスター、後ろにあるコアに触れてください」

俺は女性に言われ後ろを見てみると、宙に浮いている丸い形をした。綺麗な水晶の様なのがあった。


「これは?」

「これは、マスターの命であり、ここ、ダンジョンの命でもあります」

い、命…て事はまさか…

「こ、これが壊れたらどうなる?」

恐る恐る聞いてみた。

「死にます」

女性は真顔で言った。

「し、死ぬ…」

俺の頭に恐怖の感情と怒りの感情が強く現れる。恐怖はそのまま死にたいする感情だ。怒りはホワイトな職場と嘘をついたホームページに対してだ。


「安心してください、マスター」

女性はそう言うが、何処に安心出来る要素があるのだと俺は言いたい。だってコアが壊れたら死ぬんだろ?俺は今にも逃げ出したくなった。

「現在このコアルームに誰も入る事は出来ません」

女性がそう言う。つまり壊す人はいないってことか?なら安心だが…

「お前は壊さないのか?」

念のため、念のため聞いてみる。

「はい、私がマスターの命であるコアに触れるなど有り得ません」

それに、コア又はマスターが死ぬと、私も死にますので。と続ける女性。なるほど、なら安心だ…って安心出来るか!今はここに誰も入れないって言うが、入れる様になったらどうすんだよ!?。


「な、なぁ」

俺は早急に聞いてみることにした。

「何でしょうか?マスター」

「今は入れないからいいが、俺ら以外が入れる様になったらどうすんだ?」

女性は俺の言葉に一瞬呆れた顔をしたが、すぐに普通に戻って俺の質問に答えた。

「その為のダンジョンであります」

ささ、ダンジョンを編集する為、コアにお触れくださいと言う女性に、俺は従いコアに触れた、すると…俺の頭の中に何かが入ってくる感じがし、俺はすぐにコアから手を離した。


「マスター、どうかしました?」

不思議そうに聞いてくる女性。

「な、何か頭の中に入ってくる感じがしたんだが…」

俺は少し怯えながら答える。

「契約完了したのですね、初めて見たので私は分かりませんでした」

女性は少しテヘへって感じの仕草で言う。可愛いなぁー。

「契約?」

「はい、先程までこのダンジョンは無主人状態でしたが、今マスターがコアに触れ無主人から有主人状態になりました」

なるほど。

「それではマスター、コアにもう1度触れてください」

俺は女性に施され、コアに近づき少しビビりながら触れてみた。そしたら俺の目の前にダンジョン作成と言う文字が現れた。


「こ、これは?」

俺はビビりながら女性に聞く。

「ダンジョン作成を押してみてください」

俺は女性に言われたので、ダンジョン作成を押してみると、ダンジョンの形設定が出てきた。城型、洞窟形なとなど色々な種類のダンジョンが出てきた。


「好きなダンジョンをお選び下さい」

女性に言われ俺は選ぶ。どれが良いのか、俺にはさっぱり分からん。でもこう言うのは大体、地下迷宮が良いって言うしな。俺は地下迷宮型にしてみた。

「それでは次に、初期ダンジョンの広さと階層数を設定して下さい」

女性に言われて俺は、設定し始める。まず、階層数は限界の5階層までで、広さは5階層全てを5kmに設定した。因みに最大の広さが、現段階で5kmまでである。多分だが、深くなる度に距離が広がるんだな。

俺が設定し終えると女性も次の事を話し出した。


「それでは次にモンスターを選び、設置して下さい」

俺はモンスターの種類を見てみる。

ゴブリン×10

ゴブリンメイジ×4

コボルト10

スライム10

オーク8

グール6

ゾンビ3

これが現在の設置可能モンスターだ。俺はゴブリンとゴブリンメイジ、コボルトを1回層、2階層に設置し。3階層はスライムとオークを設置し。4階層、5階層はグールとゾンビを上限まで設置した。因みにコアルームは最下層設定に自動的になっている。


「それでは完了ボタンを押してください」

女性に言われ俺はボタンをポチッとなと押した。すると頭の中で登録完了という声が聴こえた後、地響きがなった。

「な、なんだ!?」

プチパニック状態の俺に、ご安心下さいマスター、ダンジョンが作られているだけです。と女性が優しく言ってくれた。ごめんね不甲斐ないマスターで、俺は少し申し訳ない気持ちになった。そしてしばらくすると、ダンジョンは完成した。




ーーーーーーーーーーーーーー

ダンジョン生活1日目、ダンジョン作成完了。現在の階層数5階層。ダンジョン開放まで後6日。


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