表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/11

四。新しい家族

私とヴィーナス家は晴れて縁を切り今後一切関わりないことをリチャード・アース公爵様が、元両親に話をつけて制約させました。やったね!

あっ。別に元両親のことは嫌ってないですよ。

私が図書館に籠もって、本を読む邪魔をしないですし。

死んでも、重度の活字中毒が治らなかったので、むしろ私を存在しない物として扱った元両親にはそこだけは感謝しています。

でも、そこに疑問があるんですよね。

なんで、あんな自分が世界の中心というワガママ思考な美幼女な姉がいながら、私という子どもを作ったのか。

お花畑思考の美幼女な元姉に洗脳されている元両親の思考は永遠に私には分からないでしょう。


セバスチャンとリーマなのですが、元両親が雇ったのではなアース公爵家で働いている使用人です。

リチャード・アース公爵様は、美幼女な元姉にばかり優先する元両親を疑問に思い、私のことを調べ始めたらしいです。

結果、自分が引き取れる要因ができるまで我慢するために、私の護衛としてセバスチャンとリーマをヴィーナス家に潜り込ませたということでした。


アース公爵家に着くと、アース家の子どもネイラ・アースとデレク・アースを紹介されました。

そして、そこに全速力で走って来た目の醒めるような美女に骨が軋むほど抱きしめられました。

なんか、川の向こうにものすごく綺麗で幻想的なお花畑が見えてきました。

某殺人ロボットのように、前世で近所にあった駄菓子屋の店主が川の中に入ってきて、私を金属バットで殴り飛ばして幻想的なお花畑の中に入らないようにたのです。

もちろん、精神体なので遥か彼方に飛ばされたのは言うまでもないでしょう。

そして、気付いたらアース公爵家の屋敷の中にあるベッドの中にいました。

あの美女が再び私に抱きつこうとしようとしたところ、殺気を振り撒くリーマに羽交い締めされていました。

リーマの拘束から抜け出した美女は私に向かって来たのですが、ネイラ・アースとデレク・アースが私を美女から守るために張った結界に美女が激突してから跳ね返って、壁に顔から激突しました。

そして、リーマに簀巻きにされてから樽抱きにされて退場しました。

「ごめん。お母様は君がこの家に来るのを楽しみにし過ぎていたんだ」

「でも、お兄様。さすがに、あれでは新しくできた妹を抱き殺されますわ」

「そうだね。それに、怖い思いをさせたし」

「そうですわ。改めて初めまして。わたくしは、ネイラ・アースですわ。これからは、ネイラお姉様って呼びなさいですわ」

「僕は、デレクお兄様で。よろしくね、エレクトラちゃん。さっきの変態は、僕たちのお母様でラーラだよ」

何気に母親に対して、毒吐くデレクお兄様。

「本当に、お母様には気を付けて下さいね。子どもを見ると見境なしに抱きつこうとしますので、お母様付き侍女という名のお母様捕縛係は普段から、お母様の側にいますの」

「今回は、お母様捕縛係を巻いてきたけどね」

でも、この世界では魔力のある女性は子どもを二人までしか生めません。

なので、家や王位を継ぐのは男女関係なく上の子となっています。

なぜ、二人までしか生めないかというと出産中の子どもの魔力制御が難しいからです。

三人目を生もうとした魔力操作に長けた王妃様がいらしたそうなのですが、三人目の子どもの魔力が尋常じゃなく、王妃様がその子の魔力操作ができなくなり、母子ともに命を落としたそうです。

それ以降、魔力のある女性については三人目を生むことを国いえ、世界全体で禁止したのです。

母親が子どもの魔力操作ができるのは、『へその緒』で繋がっているからです。

父親ではどんなに優秀な魔力操作ができる者でも、母親のように子どもの魔力操作ができません。

なので、新しいお母様が子ども好きなら、アレは仕方ないのかもと思いました。抱きつぶされて、死にたくはありませんが。


子ども好きが高じて、自分が産んだ子どもたちに『変態扱い』される新しいお母様って一体...。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ