もう一つの顔
8話目です。
店主「よくわかってるじゃねぇか!」
オリバーに商品の"クセ"について言及された。
店主「まずはその重剣だ。
それは恐らく戦闘用じゃなく象徴か何かの目的で作られたものだ。
だから武器じゃねぇし、そもそも武器として使えねぇほど重い」
店主「次にその兜と鎧だ。ソイツらはセットで効果を発揮する。
まずは良い効果だ。"破損耐性"という強烈な性能がある。
だが、代わりに全身に強い麻痺が生じ、
更に体全体が異常に重くなる。まあ簡単に言うと動けねぇ」
店主「最後にこの大盾だ。
コイツは常にとてつもない脅威を垂れ流している装備者より弱い敵は近寄れず、強い敵は真っ先に襲ってくる。
大人しい魔物も装備者より強ければ凶暴化し襲ってくる」
ガッツは真剣に店主の話を聞きながら、
その装備をまじまじと見ていた。
店主「それでも欲しいか?この"クセ"装備が」
ガッツ「うん!!すげー装備ばっかじゃん!!
つけてみていい!?」
ガッツはそう言いながら許可を得る前から既に着始めていた。
ガッツ「どう!?どう!?俺、騎士っぽい!?」
オリバー「完全に騎士だね。だって腰に剣を下げてるんだから」
ガッツ「だろ!?だろ!?早く冒険に行きてー!」
店主「お、おい!お前さん!それ着て動けるのか!?
体は!?麻痺は!?どうなってやがる!!」
ガッツ「俺、"病気にならない体質"なんだよ」
店主「マジかよ…
ほんとに全部お前さんの為にあるような装備じゃねぇかよ…。
まあ今まで全く人気がなくて貰い手が居なかった装備だ。
ソイツらもきっと喜んでらぁ」
そうしてガッツは
「宿命の重剣」、「不動の鎧」、「魔盾『嚇』」を手に入れた。
ガッツ「おっちゃん!ありがとな!また遊びに来るよ!」
ガッツは元気よく別れのあいさつをした。
オリバーも手を振っている。
店主「あぁ!こっちこそ楽しませてもらったぜぇ!
また来いや!」
闇商店を出た2人は、
近くのベンチに座って今後の連携について話し合った。
オリバーは仮面で顔を隠し盗賊のような格好で、
ナイフを使った近接戦闘に、魔法を交えて戦うことにした。
ガッツは「不動の鎧」と右手に「魔盾『嚇』」、
左手に「いつもの大盾」を持つことにした。
「宿命の重剣」は戦闘開始時に抜いて、地面に突き立てておく。
どうやら「宿命の重剣」は地面に突き立てている間、
重力フィールドを発生させ、
範囲内の全員の動きを遅くするようだ。
「さあ、大体決まったな!よし!早速狩りにいくぜー!」
「うん、行こう」
2人は"始まりの森"へと向かったのであった。
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