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神罰の英雄たち  作者: Anon
北の大陸編(中編)アルカ=ヴァリス教皇国

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84/142

作戦開始

83話目です。

酒場は静まり返っていた。

床には騎士が七人、無造作に転がっている。


鎧を剥がされた彼らの姿を見ても、誰も言葉を発しなかった。

思っていたほど強くなかったのか。

それとも、本気で戦う気など最初からなかったのか。


どちらにせよ――ここでの役目は終わったのだろう。

この国にとって、騎士もまたその程度の存在ということだ。


冒険者たちは倒れた騎士の鎧を手際よく身に着けていく。


作戦はない。

計画もない。

だが、もう後ろはない。


「よし……行くぞ」


作戦は今、始まったのだ。



偽りの騎士たちは何事もなかったかのように酒場を出た。


オリバー『何かあったらティリルに報告するから。

騎士隊にティリルをつけておくよ。

ティリルも空から偵察してくれるよ』



オリバーは久しぶりに"無言の仮面"として、

静かな単独行動に出た。


ヒルダ「また私たちのペアになったわね。ジラト」


ジラト「うむ。しかし、まさかヒルダの奴隷として…とはな」


ヒルダ「オリバーの考えることもすごいわよね。

異種族だから聖職者の奴隷になっちゃえばいいなんて…」


ジラト「だが、これで全員の身を守っておるわけだからな。

たいしたものよ…」


ヒルダ「でも、オリバーだけ1人なのよね…」


ジラト「心配はいらぬ。ヤツなら何が起きても最善を選択できる」


ヒルダ「そうね。私たちは私たちのやることに集中ね」



オリバー(平和な街だな……見た目は…。

あ、またあの奴隷の子…)


オリバー達が街に着いた時に一際目立つ奴隷がいた。

異種族の中でも最も希少な種族。

本来は魔界にしか住まない種族。

彼らはそれを…"魔族"を、高価で取引しあっていた。

オリバーはなぜかその奴隷が気になっていた。


オリバーは仮面を外し、その奴隷にだけ聞こえるように、

風魔法を使って遠くから声をかけた。

その魔族奴隷は声に気づいたのか、その声の指示に従うように、

人気のないところへ向かった。


オリバー「届いてよかったよ。君も奴隷なんだよね?」


魔族奴隷「う、うん……あ、はい。そうです。

それがどうかしましたか?」


オリバー「君、見たところまだ小さいけど、お父さんやお母さんは?」


魔族奴隷「……やめて」


オリバー「あ、ごめん。無神経だったね。

僕はさっき冒険者を全員解放したんだ。

もし、君が良かったら解放してもいいかい?」


魔族奴隷「………ダメ…です…。

私が…居なくなったら…ご主人様が…困ります…」


オリバー「あ、そうか。ごめん、気づいてやれなくて…」

オリバーは魔族奴隷に手をかざし魔紋を見つけると、

先程と同様に術式を書き換えた。


魔族奴隷「な、何したの…!」


オリバー「君に刻まれた奴隷紋を書き換えた。

もう悪さはされないよ」


魔族奴隷はその場でうずくまり、泣き出した。


そこから少しずつ口を開き始めた。

名を名乗ること。

家族を思い出すこと。

逆らうこと。

悪く言うこと。

その他にもありとあらゆることが禁止されていたらしい。


オリバー「ネフィア、教えてくれてありがとね。

おかげで僕の腹もようやく決まったよ。後は任せて」



ご愛読ありがとうございます。

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