反旗の証
82話目です。
うわあああぁぁぁー!!!!
ダメだ!!!死ぬーー!!!!!
傷の冒険者は突然魔紋が光り、
この世の終わりのような叫び声を上げた。
そして―――。
何事も無く鳴り止んだ。
傷の冒険者「ど、どういうことだ…?これも騙されてたのか…?」
オリバー『いや、違うよ。僕が細工したんだ』
傷の冒険者「細工だぁ!?何してくれてんだよ!!
死ぬとこだったじゃねぇか!!」
オリバー『死んでないから良かったね。
でも、細工したことは多分魔紋の主にバレちゃったけどね』
傷の冒険者「お、おい!バレたらヤベェんじゃねぇのかよ…!」
オリバー『バレたから発動した。それが正常に終えた。
恐らく君は今、死んだことになったよ』
傷の冒険者「死んだ…?そうだ…!魔紋は…!?」
オリバー『もう、役目を終えてるだろ?
でも…これだけは…確かなことがある…。
その主は君を何のためらいもなく殺しにきたってこと…』
傷の冒険者「やっぱこの国はほんとにヤベェ国なんだな…
…ん?ってことは俺はもうこの国から―――」
義足の冒険者「なあ!兄ちゃん!俺にも頼む…!」
隻眼の冒険者「俺にもだ…!!」
オリバーの周りには冒険者達が殺到した。
オリバー『そんなに一斉にやったら多分大ごとになるだろうけど…
まあ、それも時間の問題か…。
いいよ、やろう。
そして、その魔紋が…反旗の証なるんだ!』
うおおぉぉぉぉー!!
傷の冒険者「う、うぉぉ…。
ま、やるしかねぇよな…」
ヒルダ「アンタ、逃げようとしてたでしょ?」
傷の冒険者「んなわけあるかよ…!同士の仇討ちだ!やったるぜぇ!!」
ヒルダから逃げるように冒険者の輪に入っていった。
ガッツ「ジラト、なんか満足げだな。
こういう展開待ってたのか?」
ジラト「あぁ。期待以上だ…!」
ガッツ「俺等もさ、欠損したあいつらと似たようなもんだし、
なんか他人事とは思えねぇよな!」
ジラト「そうだな。だからこそ何か力になれぬかと考えておったのだ」
ヒルダ「そこに…!オリバーのあの大胆な行動ってわけね!」
ジラト「あの忌々しい魔紋は、
今や反旗の証として、仲間の証として、光出したのだ」
ヒルダ「そうね。あとは…こっからどう動くかよね…」
ガッツ「ま、なんとかなるさ!いつもそうやってきたんだからな!」
カシャンカシャンカシャン―――。
酒場の外で、冷たい金属が静かに擦れ合う音がした。
歓声に湧く彼らは、誰ひとりとして気づいていない。
光の手先が、もう扉の向こうまで迫っていることに。
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