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神罰の英雄たち  作者: Anon
間話

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76/143

―観測者の感動―

75話目です。


少年―――いや、もう青年か。

月日が経つというのは、なんと早いのだろう。


若き旅人よ。

よくぞ、我が友との邂逅を果たしてくれた。


我が友ジラト。

その真の名を―――


勇を讃え、竜を継ぎ、空を駆け、

時を越え、災を祓い、友を守り、

真を掲ぐる者。


ジュゲ=ル=アンヴァス=“ディラト”=ヴォルグ=ライン=カナン。


私は今でも忘れない。

私を唯一「友」と呼んでくれた者を。


……だが、長く生きすぎてしまったな、ジラトよ。

己の名すら手放してしまうほどに。

それでもまだ、死ぬわけにはいかぬぞ。


“呪われし勇者”と“聖女”と共に、

お前たちは『神罰の英雄たち』として、

あの青年を世界の“深層”まで導いてやるのだ。


あの青年こそが、この世界の鍵となる。

異形の神と"同じ存在"でなければ、

そこには辿り着けない。


―――もう二度と、鍵を失うわけにはいかない。

これが…最後の望みなのだ。


アラシオンの民よ。

悠久の年月にわたり、よくぞ鍵を守り抜いてくれた。

まことに…よくやってくれた。


フィエル……フィエル=アラシオンよ。

お前が命を懸けて託した希望だ。

青年の眩い成長を、その目で見届けられぬのは無念だ……。

しかし、その意志は今も確かに生きている。

―――お前は死んでなぞいない。


そして、まだ見ぬ『神罰の英雄たち』よ。

青年との邂逅を果たすのだ。


しかし、青年と『神罰の英雄たち』の行動によって

世界は、すでに"覚醒"の準備を始めている。

鍵が―――未来が動き始めたのだ。


異形の神よ。呪った者をそのまま甘く見るがよい。

神に見放された者にしかできぬこともあるのだ。



さあ……ここからだ。


「我々の反撃を、始めようではないか」




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