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神罰の英雄たち  作者: Anon
北の大陸編(前編)

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75/142

和解?

74話目です。


一区切りです。

その後、"小さな"宿にて―――


コンコン―――

ガッツ「お、オリバー…!ちょっと…いいか?」

ガッツはオリバーがいる部屋の前にいた。


部屋の扉が開き、

オリバー「やあ、おかえりガッツ。

ノックって…ここ、ガッツの部屋でもあるんだからね。

…僕も丁度話したいと思ってたんだ」

仮面を外したオリバーが出迎える。


ガッツ「あ、ああそうだったな!

ちょっと頭がこんがらがっちまって…ってオリバーも話が?」


オリバー「うん。

ガッツが落ち込んでるのはガッツのせいじゃなくて、

僕が悪いからさ。勘違いしてるなら謝らないとって―――」



ガッツ「ちげーよ!!俺が悪いんだ!ほんとごめん!

もうあんな戦いはさせない!俺はもっと強くなる!

もっと周りを見て声出して!

"攻撃"以外のことを全部できるようになるんだ!

あの戦いは自分のことでいっぱいで何も見えてなかったし、

オリバーにまともに声もかけてやれなかった。

勝ったのに…すげー悔しい」



オリバー「そこまで考えてたんだ…。

でもあれは僕にも思うところがある。


あの魔物…マルゴルグに(はめ)られたんだ。

完全にしてやられた。

隙を見せられた。

隙を作らされた。

死角を作られた。

油断というものを思い知らされた。


…僕が未熟だったんだ。あの魔物は妙に知性があった。

勝てたのは偶然。"開拓者のタクト"が2回使えたから勝てた。

それがなかったら…魔法陣まで走って逃げてたね。

…それにあれほど知性が高い魔物には、

ガッツの盾の効果が薄くなるみたいだね」


オリバーは話せば話すほど早口になり、心底悔しそうに語った。 

その光景をみたガッツは終始驚いていた。


ガッツ「じゃあそんな魔物がまた出てきたら…

どうするんだ…?」


オリバー「そうだね…。 僕たちもそろそろ、

その盾が通用しなかった時のことを考える時がきたんだよ。

もうここは"中央大陸"じゃない。

未知の土地に足を踏み入れているんだ」


ガッツ「へ??でもまだ転移の門見つけてねーんじゃ…」


遮るようにオリバーが話を続ける。


オリバー「ガッツが最初に転移の門を"踏んで"いたんだよ。

転移の門とは扉や門じゃなくて、魔法陣…"紋"だったんだ。

それが隠蔽魔法によって隠されていたから、

ガッツは知らないうちに踏み抜いて転移してたんだよ。

動植物も長い年月を経て転移を続けていたから、

景色が変わらないのもあって気づけなかったんだ」



ガッツ「えー!?まじかよ!!転移してたのか!?

ここもう違う大陸なのか!?すげーじゃん!!大冒険だな!!」


オリバー「そうだよ!

あとはここがどこの大陸なのかを調べないとね」


ガッツ「面白くなってきたー!!やってやるぜー!!」


そこに丁度、ジラトが帰ってきた。


ジラト「おぉ!ガッツ!元気になったようだな!

若者はそうでなくてはな!」


ジラトは嬉しそうだった。


オリバー「ジラト、ちょうど良かった。

今後の動きについて話しておきたかったんだ」


ジラト「うむ。聞かせてくれ。できることは何でもやるぞ」


オリバー「心強いよ。暫くこの里を拠点にして、

この辺りの調査をしようと思うんだ。

新しい大陸に来たのは間違いないんだけど、

ここがどこの大陸なのかまだわかってなくて」


ジラト「確かにそうであるな。

我はこの翼で上空から地形を調査してみるとしよう。

……遠くまでは行けぬがな」


ガッツ「空飛べるのいいよな!俺も竜とか鳥獣を召喚して――」


バタンッ!!

勢いよく部屋の扉が開いた。

そこにはヒルダが立っていた。


ヒルダ「なんで私抜きで楽しそうな話してんのよ!

私も混ぜてよ!」

そう言って部屋に入ってきた。


ガッツ「じゃあ部屋分けた意味ねーだろ!」


ヒルダ「寝る時はあっちにいくわよ」



4人は雑談を交えながら今後の方針を決め、夜が更けていった。


紆余曲折ありながらも無事に大陸の移動を終えた。



ここが北の大陸――



オリバーたちは世界の壁を越えたのだ。

北の大陸編の始まりであり、章の中間ポイントとなります。


次回、観測者です。

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